集団「Emication」別館

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建国記念の日。民具について 『囲炉裏』(続 つくで百話)

抹茶0211。 晴れの日,気温の上がらない寒い一日でした。  今日は,国民の祝日の一つ「建国記念の日」です。「建国をしのび,国を愛する心を養う。」とされます。  この日は,日本書紀神武天皇が即位したとされる日で,明治の初めに紀元節として祝日となっていました。
 2月11日は「建国記念の日」であり、「建国記念日」ではない。東京大学史料編纂所教授の本郷和人氏は「明治政府は初代・神武天皇の『即位日』を建国記念日に決めたが、史料的な裏付けはなく、戦後廃止された。復活を望む保守派は、みんなを納得させる苦肉の策として『の』を挿入した。いわば『配慮の結晶』なのです」という??。
 昨年,天皇即位に伴う古式ゆかしい儀式,祭祀が執り行われました。新元号(令和)となって初めての建国記念の日を,これまでと違う思い,感覚をもって迎えた方も多いかもしれません。  あなたは,いかが過ごされましたか。  『続 つくで百話』(1972・昭和47年11月 発行)の「民具について」です。 ********     民具について   小林 峰田好次  太古は謂はずとも,いずれかの昔から,先人が此の地(小林)に入りこの地を拓らき,家を建て子孫を育くみ,長い歴史の上に村を作り継いだ。村は寒村であり農民は貧しかった。その人々の日常生活に欠かせなかった生活資料は,どのようなものであったか。此の土から湧き出た生活様式や風習,それに伴のう資料が,今日,文化近代化の名のもとに,夥しく流入する平地文物に否応なく圧迫され改革を迫まられ,流亡消失の現状に於いて,調査し,伝説し,実証し得るものを,乏しいながら採り集め,本誌前版の内容に挙げられた如き,百姓の生活や年中行事の一つ一つと関連し,支え来たった資料について回顧し,その構造,機能,種類,変遷と感懐を語ろうとするのである。  資材は,明治にはいって著しく増加し品位も上ったが,なるべく古い時代のものを選び,併せて最早使用消滅と思われるもの,今尚継続使用されつつある物共に,夫々の貴さに触れようと思うのである。 囲炉裏0211。囲炉裡  開炉の侯とは,旧暦十二月のことで,その頃に入って炉を開くから呼び慣らわされた言葉である。併し,農家の炉は年中開かれていて,煮炊きに用いられ食事もそのまわりでなされ,一家団欒の場でもあった。“炉縁を焼くと火事になるぞ”といいながら,大ていの家の炉縁や敷板は焼けていた。長い薪を焚くからであったがそこに素朴な人々の生活の様相がうかがわれたのである。  炉は普通半畳の大きさに作られた,石と粘土をもって床下から積み上げ,平石を置き,その上へ更に粘土を敷いて底とし周りに粘土の壁を作り,深さを一尺程の穴とした。炉縁をもって区切り敷板を置くのである。炉の中へは木の灰を入れ,中央を凹め火を焚き又炭火を埋めた。 ******** 注)これまでの記事は〈タグ「続つくで百話」〉で 注)『つくで百話』の記事は〈タグ「つくで百話」〉で 【関連】   ◇令和2年2月10日 「建国記念の日」を迎えるに当たっての内閣総理大臣メッセージ首相官邸ホームページ)