集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

俗信(5) (続 つくで百話)

向日葵0711。 大雨の予報もありましたが,朝のうちに小降りになり,日中は“雨の無い”天候でした。  雨が続いており,気温も上がっておらず,花壇の向日葵奇跡のひまわりはるかのひまわり)が開花前で“止まって”いるようです。  夏の陽射しと暑さを待っています。  『続 つくで百話』(1972・昭和47年11月 発行)の「俗信」の項からです。 ********     俗信   三、住に関するもの 便所が鬼門の方角にあると病人がたえない 鳳仙花とほうずきを家の回りに植えると病人の唸り声をききたがる 屋敷へ山椒を植えると「におい声」をきく 屋敷へ椿や枇杷を植えると病人がでる 屋敷へ桐や藤を植えるものでない 寝る時に盥を外へおくと盗人がきても眼がさめぬ 門の外へ脱糞して盥で伏せ,石をのせておくと盗人が家の中へ入っても眼がさめぬ 梯子の子は奇数がよい偶数だと怪我をする 梯子の三段目から落ちた怪我はなおらぬ 三隣亡に建てた家はじきに潰れる 金神様の方へ家を建てると七人とり殺される 梁の下に寝ると魔物に押えられる 毎年燕のくる家に来ない年は凶事がある 燕は火事のある家には巣をかけない 軒先へ熊蜂や赤蜂が巣をかけると縁起がよい 土蔵の蛇は土蔵のお守りだから殺すものでない 建築材に落葉松を使うと身代が空になる 夜座敷を掃くと福が逃げ朝早く掃くと福がくる 西向に神様をまつるものでない 四間に二間の家は縁起が悪いから建てない 畳の敷き合わせを踏むものではない 屋敷に山茶花を植えると貧乏になる 柊を屋敷に植えると魔除けになる 五月は屋根葺きをしない 敷居へ腰をかけると尻へ腫物ができる 川上へ新家をつくると本家がつぶれる 便所板を焚くと火の神様の罰があたる 便所へ唾を吐くと歯を病む 屋敷内に胡桃を植えると病人が絶えない 屋敷内の植木は表に花梨,裏に樫,横に椋木 人が家を出た後橋を越すまで掃くな 五月蚊帳と九月蚊帳は張るものでない 火事の時に馬を焼くと七代たたる 二人で火を吹くと火事になる 枇杷の木を植えた人が死なねば熟れぬ (つづく) ********  ※冊子の記述,用語には,現在に合わないものもあります。  注)これまでの記事は〈タグ「続つくで百話」〉で  注)『つくで百話』の記事は〈タグ「つくで百話」〉で