集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

俗信(13) (続 つくで百話)

画面0804。 朝,曇った空も心配になりましたが,徐々に雲が晴れ,夏の暑い日になりました。  日中,出先の気温は34度でした。そこからの帰路は,いつものように気温が数度下がり,風が変わります。心地よい夏の日でした。  2010年に公開した『つくでの昔ばなし』に,先日から,記事に「さし絵(版画)」を順に追加しています。  この「さし絵(版画)」は,当時(昭和61年)の作手中学校二年生が制作したものです。  昔話の世界を,中学生の感性が絵(版画)にしています。  一度,ご覧ください。  『続 つくで百話』(1972・昭和47年11月 発行)の「俗信」の項からです。 ********     俗信  十一、其の他 (つづき) 狐はお稲荷様のお使いだ お祝い事は大安日に 臼に腰をかけるものでない お年とりに早く寝ると老ける 元日に銭を費うと一年中貧乏する 元日に掃除をすると金がはいらぬ 家の中で帽子をかぶると禿になる 炬燵は戌の日におこすと火にたたられぬ 二人で火を吹くと勝負になる 鼠は火事の三日前に居なくなる 風呂へ二度はいると鼠が小便をかける 箸と箸でつまみ渡しをするのは骨拾いだ 左柄杓で水を使うものでない 下手な唄をうたうと味噌がくさる 障子にはった紙で尻をふくと痔病になる くさみをする時は人が噂ぎをしている 油揚をもって夜道をすると狐にとられる 奉公袋に毛が入っていると戦争が始まる 切り傷に袂くそをつけると早く治る 新しいものは夜おろすな お祝のときに割箸を使うな 習字の紙を便所で使うな 茗荷がふえるとその家は繁昌する 両蛙の小便が眼にはいると眼がつぶれる いもりの黒焼きは惚れ薬 山で口笛を吹くと天狗様がつれにくる 鶏が宵なきをすると異変がある 金比羅様の祭日に川で洗濯をするな 山かがしは神様の使いだから殺すな 三毛猫は三代飼うと主をとる 虫を無駄殺しすると耳の中で火を焚く 逆さ杭をうつな もちいと彼岸の中日には餓鬼の首もゆるむ 大師様の粥は凍る程世の中がよい お雛様に椿の花を供えると首がとぶ 狩人が熊をうつと出世の峠だ 狩人が鷹をうつと出世がとまる 火事場へ行く時は水を一杯のんで行け 丑の日に灰をとると火事が起きる いたちが道をよぎったらかえれ 蛇が下手へ道をよぎったらかえれ 祇園の日に川へ行くとしんのこを抜かれる 庚申様の日に手習いをすると上達する 杵が落ちるとその家はつぶれる つむを鍋釜にあてるとその家はつぶれる 正月三ヶ日は塩をくうな 寒中に庚申様をまつるな 人の顔に墨がついていたら敵にでも教えよ 両親のある中は両杖をつかうな 土用の入りに小豆をくうとよい お墓へはいるとつかもができる 仏壇からさげた水は雨だれに捨てよ 障子の破れ目から物のやりとりするな こざるがあがったら家へ帰れ 天びん棒を跨ぐと商売が繁昌しない 乞食を三日やるとやめられない 水は三尺流れると水神様が清めてくれる 縄を拾うと長病みをする 馬のくつを拾うと福が来る 柿の木から落ちると三年しか生きない ********  ※冊子の記述,用語には,現在に合わないものもあります。  注)これまでの記事は〈タグ「続つくで百話」〉で  注)『つくで百話』の記事は〈タグ「つくで百話」〉で