5(2-1)湿原に行こう (わたしたちの村つくで 改訂版)
晴れた天気の良い日で,当地の気温も2桁になった一日でした。
暖かさとともに,草花の芽吹きが目立ってきました。
法面にある蕗の薹は大きくなり,福寿草の花が開いていました。
季節は春です。
郷土読本『わたしたちの村 つくで』(2004新改訂版発行)の「5 作手村の自然」からです。
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2 湿原の四季
湿原に行こう
開成小学校の近くには湿原があります。みねこさんたちは「がんばり山湿原」とよんでいます。サギソウが自生する貴重な湿原なので,勝手に入ることはできません。でも,NFTの会員の方の案内で,夏から秋の湿原を観察することができました。 6月,湿原に入るとツボスミレが白い花をさかせています。緑の葉の上に赤いトンボがとまっていました。
「あっ,あれは何ですか。」
「ハッチョウトンボです。日本で一番小さいトンボですよ。」
日本で一番と聞いて,みねこさんはわくわくしてきました。ヒメヒカゲというめずらしいチョウもいました。
7月,モウセンゴケが白い花をつけていました。みねこさんは,虫を食べてしまう植物なのに,かわいい花をつけるんだなと思いました。ヒツジグサやトキソウもきれいな花をさかせていました。
9月の湿原は花ざかりです。スイランとミズギクの黄色の花,サワシロギクの白い花,沢のそばには,ミミカキグサがあります。作手で発見されたツクデマアザミとミカワイヌノヒゲもありました。ツクデマアザミの花の根元をさわったらべとべとしました。
10月には,ウメバチソウの白い花,ヤマラッキョウとサワギキョウのむらさき色の花がきれいでした。
みねこさんは,湿原のことをもっとくわしく知りたくなりました。
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注)これまでの記事は〈タグ「新わたしたちの村」〉で
注2)郷土副読本は,小学3,4年生に向けて「ふりがな・るび」がたくさん付いていますが,掲載にあたっては省いています。
注3)多くの写真や図版が載っていますが,すべてを紹介(掲載)していません。ご了承ください。
【おまけ】
「3月11日 東日本大震災の震災忌」が近づいています。
(以前にも紹介) 阿久悠氏の遺作『愛よ急げ』に,東日本大震災の後,南こうせつ氏が曲を付けました。
阿久悠氏が2007年に亡くなってから,2011年まで眠っていた作品です。