1.(2) 作手村の地形 (わたしたちの村)
日中は雨が降らずに,屋外の活動ができた曇りの日でした。
新しい一週間の始まり。
ノートに「○○を行う。○○を始める。」と書くことから始めました。
あなたのスタートは?
郷土読本『わたしたちの村 つくで』(1995・平成7年 改定発行)の「一、自然のようす」からです。
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(二) 作手村の地形
次の作手村の地図を見てください南北に細長い作手村ですが,中央に広い平地がひろがっていることがわかります。その平地をとりまくようにして,たくさんの山々がつらなっています。
これらの山々は,木曽山脈の南のはしにあたります。北設楽郡の段戸山から南へのびた山なみは,作手の獅子ヶ森(728.5メートル),巴山(719.9メートル)へ続いて高原の西がわの山となり,南の本宮山)789.2メートル)へ続いています。
さらに,本宮山から東へ雁峰の山なみとなって御嶽山へ続いています。雁峰の山なみは,豊川をはさんで,赤石山脈の南のはしにあたる八名(弓張)山地と向かい合っています。
高原の南と北の東がわの斜面は,川によってけずられた谷の多い地形になっていて,川と岩,谷とまわりの植物がとけあった美しい風景のところがたくさんあります。鳴沢の滝は,その代表的な例です。
ところで,三河という地名は,豊川・矢作川・男川という三つの川があることからできたと言われてています。これら三つの川が巴山から流れ出ているのです。このような所を「分水嶺」と言います。巴山の頂上には,「雨乞い」の神様がまつってあり,それぞれの川に向って次のような歌がきざまれています。
神代よりわきでる水の巴川 いくちよへぬとしる人ぞなき 豊川
(大昔からわき出て巴川となる水の流れは,何千年たっているかだれにもわからない)
巴ふその水かみをたづぬれば 藤のしずくに萩の下露 矢作川
(巴山から流れ出る水のいちばんもとは,山のおくの藤や萩の葉のつゆである)
つるぎたち三河の水のみなかみの 巴山とはここをいうなり 男川
(三河を流れる三つの川のいちばんもとになる巴山というのは,ここである)
巴山の頂上から東へ続く峰と,市場から鴨ヶ谷へ向かう県道近くを堺にして,南へ流れる水は豊川へ,北へ流れる水は矢作川に入ります。
流れる水が分かれる場所を分水点とよびますが,市場の白鳥神社前に,豊川水系と矢作川水系の分水点があります。
豊川に向かって流れる古宮川は,市場・北畑を通って巴川となり,相月川といっしょになります。さらに見代で戸津呂川や和田川をあわせて下ります。また,岩波川や守義の小滝川も豊川にそそぎます。
矢作川へ流れる草谷川は,明和を通って巴川になります。さらに黒瀬川や菅沼川といっしょになって水量をふやし,三河湖にそそぎます。
男川は,巴山の急な斜面を流れ下り千万町に向かいます。
男川も矢作水系の巴川もやがては同じ矢作川に流れこんでいきます。
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注)これまでの記事は〈タグ「わたしたちの村」〉で
郷土副読本は,小学3,4年生に向けて「ふりがな・るび」がたくさん付いていますが,掲載にあたっては省いています。
また,多くの写真や図版が載っていますが,すべて紹介(掲載)していません。ご了承ください。
《写真 左:巴川もみじ 右:分水点》