5-2 つくでよいとこいちどはおいで(2) (記念誌86)
天気のよい日になり、夏を感じる一日でした。雷は聞こえましたが、雨は降りませんでした。
「やっと夏になって…」という天候ですが、すでに日没時刻は19時前になっています。気分は“活動的な夏…”ですが、季節は晩夏から秋に向けて動いています。
明日も良い天気かな。
記念誌『つくで −のぼとけが見つめた80年』(1986年11月発行)からです。
********
つくで よいとこ いちどはおいで
“三河”の地名発祥地
村のほぼ中央の西側、お隣りの額田耶との境に、海抜719mの巴山がある。山の頂上には“雨乞い”の神さまがまつられ、その右側に三角の石柱がたっている。石柱には豊川、矢作川、男川の分水嶺が示され、それぞれ3つの川にちなんだ歌が刻まれている。まさに、この三万三川に合流巴状を呈しているところから、“三河”という地名ができたと伝えらている。
甘泉寺の高野槙
甘泉寺にある高野槙は、わが国で一番古いもので、なんと樹齢600年以上と伝えられる。7.5m、幹囲6.3m、樹高27.8m。樹上のところどころにコケシノブやセッコクなどが着生している。昭和47年に国天然記念物に指定され、同52年には“村の木”に指定された。なお、甘泉寺には県指定の釈迦涅槃図や、長篠合戦で勇名をはせた鳥居強右衛門の墓もある。
長ノ山湿原
東海地方最大の中間湿原である。中間湿原というのは、比較的水位が高い低層湿原的な面と、ミズコケやヌマガヤなどが生育する高層湿原的な面とをあわせ持った湿原のことである。2m余も堆積する泥炭層の中には、樹木が埋れ木として残っており、全国的にも珍らしい湿原といいわれている。学術上貴重な植物としてサギソウ、ツクデマアザミ、サギスゲなどが、また、昆虫としてはヒメヒカゲ、ハッチョウトンボなどが生息し分布している。 ********
注1) 分水嶺のことについて、「1.(2) 作手村の地形 (わたしたちの村)」(2021/05/24)、「1(1-2) 三方にそそぐ川 (わたしたちの村つくで 改訂版)」(2021/10/05)で紹介しています。
注2) 記念誌『つくで』の記事は〈タグ「記念誌」〉で
注3) 作手地区の昔話を集録した冊子「つくでの昔ばなし」を『つくでの昔ばなし』に掲載しています。