集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

弘法さま。巴山白髭神社 (作手の名勝と史跡めぐり)

弘法様0502。 気温の上がらない曇り時々雨の一日でした。  今日は,旧暦3月21日で「弘法さま」の日でした。弘法さまの恩恵への感謝を捧げるために像や御影を飾り,供養する行事が行われます。
 弘法さまは,日本仏教界に多大な影響を与えた高野山金剛峯寺真言宗の開祖 空海弘法大師)のことです。3月21日は,空海が入定した日です。  空海は,庶民の教育や社会事業にも尽力し,日本有数の思想家です。書家としての才能も発揮し,「弘法も筆の誤り」「弘法筆を選ばず」などの諺にもなっています。  また,入定は,真言密教の修行の一つで,精神を統一し,無我の境地に至るために瞑想することを言います。
 この行事(接待)は,四国遍路(八十八ヶ所巡り)のお遍路さんへの接待になぞらえて,お参りされた方々にお菓子などがいただけます。  新型コロナ禍のなか,感染予防をしっかりして,弘法さまを祀る場所(寺・祠・社)にお参りする姿がみられました。  『作手の名勝と史跡めぐり』(発行1997年?)からです。 ********     巴山白髭神社  文殊城址から下って,元の作手村国保診療所前を通り技けると,やや広い道にでる。作手村歴史民俗資料館の裏側を通っている道である。この道を西に向かって山の方へ向かうと,巴湖にでる。 巴湖0502。 巴湖は農業用水の溜め池である。岸辺には桜が植えられ,おそい作手の春の彩りを見せてくれる。夏にはB&G海洋センターのボート訓練の場となる。カヌーを漕いだり,カッターの漕艇などができる。  巴湖を左に見ながら,ここから約2km山に向かうと峠にさしかかる。峠付近に車を置き,鳥居をくぐって150mぐらい登ると“白髯(シラヒゲ)神社”に着く。ここが巴山分水嶺である。  巴山は標高719mで,豊川・矢作川男川へ流れる水を分けている。その位置を示す三川分流碑が,三角柱でそれぞれの流れる方向に,川の名と[藤原俊成](平安末期の歌人)の歌が刻まれている。  豊川  神代より わき出る水の 巴川    いくちよへぬと しる人ぞなき  男川  つるきたち 三河の水の みなもとの    巴山とは ここをいふなり  矢矧川  ともへ川 その水かみを 尋ぬれは    薄の雫 萩のした露 白髭時神社0502。と読み取ることができ,「三河」の地名の発祥の地と伝えられる。  また,中央に地元有志らが,明治三十一年に再興した“白髭神社”(石碑自体が御神体)で,左側に再興した時の記念碑が建てられている。左側の社は昭和二十年代に建立されたものである。  額田町文化財保護委員会の方々のご努力により,参道の整備や社付近の清掃がなされている。  参拝の後,また,高里へ下山し川尻城址へ向かうとしよう。 《写真上》 巴湖とカヌー 《写真下》 巴山山頂白髭神社 ********
地図0424。 ※地図をクリックすると拡大表示します。
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