『まなの本棚』(芦田愛菜・著)
天気も良い一日でした。
再び,当市の小中学校が4月19日(日)まで臨時休校となりましたが,中学校は入学式を行いました。
◇入学式 式辞(新城市立庭野小学校)
◇4月6日 令和2年度入学式(刈谷市立小高原小学校)
◇4月7日(火)<校長室より>三つの言葉(一宮市立浅井中学校)
◇令和2年度 入学式(春日井市立南城中学校)
今日から小学生が,明日から中学生が“休み”です。
しかし,小・中学生の“学び”は止まる(止める)ものではありません。
学校・先生・地域が“19日までの教育活動”を充実にしたものにしていくことを期待しています。
子役の頃から話題になる“愛菜ちゃん”ですが,それまでと違った印象と凄さを感じる“愛菜さん”に成長しています。
昨年秋の“天皇陛下の即位を祝う国民の祭典”でのあいさつは,「これが中学生の言葉…」と驚きましたが,『まなの本棚』(小学館・刊)を読んで,その背景の一端に触れた気がしました。
ある書評は
この本は、現代の才女・芦田愛菜さんの教養、頭脳を我が子にコピーさせ、それなりに幸せな人生を送ってもらうための必携バイブルです。と紹介していました。 「現代の才女」で間違いないでしょうし,子供に読んで欲しい図書選びの「必携バイブル」として手元に置くとよさそうです。 年間100冊以上の本を読む著者は,「なんで,そんなに本が好きなの?」と聞かれることについて
そう聞かれるたびに考えるのですが,きっといろんな理由がある中で,まず一つわかっていることは,ページに並んだ活字から自分の想像で物語の世界を作り上げていく楽しさです。 自分で自由にそのお話の場面の情景や登場人物の姿(略)… それともう一つ,私は「自分とは違う誰かの人生や心の中を知ること」に,すごく興味があるんだと思います。(略)と,プロローグと述べています。 本書を“バイブル”に“宝探し”を始めるには,小さなハードルがあるかもしれません。 子供の頃の本との付き合い方を,次のように述べています。
小さい頃から,本は生活の中に入っているものだったので,もはや,読書をすることは,歯磨きをしたり,お風呂に入ったりするのと同じぐらい,私にとっては日常の一部です。 (略) ご飯の後に歯を磨きながらの数分間や,朝,学校に行く準備が終わって,家から出かける前のちょっとした時間も見つけて本を開いていることもあります。凄いけど,ちょっと心配な子だったかもしれません。 そんな著者(愛菜さん)が語る“本の魅力”を味わい,気に入った本を手に取ってみてはいかがでしょう。 たくさんの本が登場します。「第3章 まなの本棚から84冊リスト」は,見出しごとに2,3冊ずつが紹介されているので,興味のある見出しから読むのはいかがでしょう。 途中に,山中伸弥さん(京都大学iPS細胞研究所所長)と,辻村深月さん(作家),それぞれとのスペシャル対談が収められています。この対談も素敵です。 多くの子供達に出会ってほしい本であふれています。あなたもどうぞ。
目次 プロローグ 宝探しみたいに本の世界に入っていきます 第1章 語り出したら止まらんない! 芦田愛菜の読書愛 第2章 本好きへの扉を開いた6冊 第3章 まなの本棚から84冊リスト ・ここからスタート!の絵本 ・小学生で夢中になった児童書 ・次々と読破したシリーズもの ・世界を広げた海外児童文学 ・興味がつきない体の不思議 ・気になったらすぐに開く図鑑 ・ゾワッとするSF小説 ・歴史がもっと知りたくなる ・熱い友情や“スポ根”大好き ・限界へ!自分との闘い ・嫉妬やコンプレックス ・きょうだいや家族への思い ・日本語って奥深い! ・言葉や伝えるということ ・辻村ワールドにハマるきっかけに ・止まらなくなる!海外ミステリー ・日本文学<〜平安時代> 神話や貴族の生活 ・日本文学<江戸時代> エンタメ充実! ・日本文学<明治時代〜> 人生や恋に悩んだり ・太宰治より私は芥川龍之介派! ・戦争について考えるきっかけに ・海外文学 答えは一つじゃないはず ・そしてこれからも… コラム 好きな登場人物 【男性編】【女性編】 エピローグ 本がつないでくれるコミュニケーションや出逢い読書メモより
○紙の本の手触りが好き 本は「読む」ものですが,「モノ」そのものとしての本,紙の手触りも大好きなんです。 (略) 出版されてから何十年も経ったような古い本も,その本が積み重ねてきた歴史が漂っている気がして,また別の楽しみ方があるなって思います。 (略) …なんて想像しながら,同じ本を手に取った人が本の中に残している足跡をたどるのもまた別の物語を想像します。 ○愛菜:私も電子版でも読むのですが,紙の本で「次はどうなる? どうなる?」って一枚一枚,指でめくっていく,ページから伝わる感触が好きなんです。(略) 山中先生:確かに。本を「めくる」っていう動作は,実は大切なんですよね。 ○今回,この本を創るためにこれまで読んできた本を読み返して,昔はわからなかったことに気づいたり新たな発見があったりしたのも,すごく楽しかったです。