『ニムロッド』(上田岳弘・著)
朝,「晴れてきそう…」と思える空でしたが,雲が広がり「今にも雨が降り…」と霧に霞んだような天候になりました。
雲が切れ日差しが出ることもありましたが,雲の動きは速く,すぐに曇り空に変わり,また日差しが出て…と,変わりやすい天候でした。
一雨ごとに春に向かっているのでしょうが,合わせて花粉やPM2.5などの飛散も増え,うれしさ半分な感じです。
明日は…。
最近,ニュースで聞くことの少なくなった仮想通貨を話題にした作品で,書評に「ビットコインをモチーフにバベルの塔や27クラブと混ぜ合わせ,壮大に広がり,無に集結していく怖さを静かに描く新時代の仮想通貨小説」とあった第160回芥川賞受賞作の『ニムロッド』(講談社・刊)を読みました。
登場するのは,仮想通貨をネット空間で「採掘」する僕 中本哲史, 中絶と離婚のトラウマを抱えた外資系証券会社勤務の恋人 田久保紀子,小説家への夢に挫折した同僚 ニムロッドこと荷室仁の3人です。
彼らの会話とメール,LINEで語られていきます。
読み始めて,「あれっ?」「ここは?」と,迷い彷徨うような感じがしました。
僕(中本)が“心臓麻痺”のサーバーを“蘇生”させていく様子が描かれ,続いてニムロッドからのメールです。
駄目な飛行機コレクション No.4 コンベアNB-36 1950年代にアメリカが開発した原子力飛行機。 墜落すると非常に恐ろしい被害が想定されるため,大統領執務室とのホットラインが設置された。 やあ,中本さん,元気にしているかい? お待ちかねの(略)そのまま一気に146ページの作品を読み切りました。
僕はニムロッド,人間の王。 僕は塔の最上階で,これまでの人類が残した最も優れたデザインのソファに座り,外を眺めながら客を待つ。(略) 最後の商人はもったいぶるように言う。でもこれはいつものことだ。そしてこんな前口上が,これから説明されるはずの「駄目な飛行機」への期待をいやが上にも高めるのだ。ニムロッドの話を聞き,作品を読む田久保紀子は…。 僕は…。 そして,3人は…。 ニムロッドの世界を楽しみました。 【おまけ;愛知県公立高校入試】 今日から,愛知県公立高等学校の入学検査が始まりました。 ◇愛知県公立高校入試Aグループ問題・解答・分析(佐鳴予備校) ◇2019年度 愛知県公立高校入試 解答速報(野田塾)