集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『策略 ブラック保護者・職員室対応術』(中村健一・著)

花923。  天気は回復するかとおもっていましたが,今日も“雨の日”で,激しく降る時間もありました。  明日,運動会を予定してる小学校があります。  天気予報は“曇り”ですが,今週の練習もはかどらず,前日の会場準備も十分にできなかったことでしょう。  雨が上がってから風が吹いて運動場を乾かして,運動会を楽しみにしている子供達が,力を発揮できるようように整うとよいと思います。そして,朝の準備が大変でしょうが,元気に競技・演技できる日になることを願います。  お天道様,子供達の願いを叶えて!  Facebookに「夏休み中に読みたい」とあげていた方がいた『策略プレミアム-ブラック保護者・職員室対応術』(明治図書・刊)を読みました。  著者の中村氏は,これまでも著書があり,セミナー講師などを務める方のようですが,今回初めて知りました。  また,「自由人」が選ぶタイトルではありません。  今回,ネット利用のポイントがあったので,それを使って“衝動買い”してしまいました。  “腹黒”の著者が,前作に続けと「2匹目のドジョウ」を狙った“ブラック教師術”でした。  「ブラック」「腹黒」と言うだけに,その表現は“真面目な教師”には受け入れがたいものがありそうです。  保護者,職員室をキーワードにして,若手に伝えたい“術”を述べています。そして,もう一つ「策略」が重要なキーワードでした。  表現はともかく,本書の内容は「若い頃に,先輩に厳しく言われたこと」がたくさん出てきます。  教育に限らず,人を相手にする職業では,フォーマルな場で“伝えきれないこと”について,それを知っているか(身につけているか),いないか,結果に大きな違いがあります。  そうした“術”を伝えようという,著者の願いが伝わってきました。
 ちなみに,教育書も読まない,セミナーにも参加しないという勉強しない教師は,自分の受けてきた教育だけを手がかりに授業をしている。  参観日に来る保護者と同じレベルである。つまり,シロウト。
 また,保護者に“結果を見せる”ために,子供が点数を取れるように「新しい単元に入る前に,テストをみておくこと」を述べていました。  教師に“研修”は欠かせず,独りよがりでなく“研鑽”が大切です。  教育書やセミナー,研究会で学ぶことなく,子供達が成長する教育はできません。  「点数を取らせる」「テストをみておく」と言うと,ズルいことのように聞こえるかもしれませんが,「評価」を見通して考えられた指導(授業)でなくては,単なる“思いつき”です。子供達の力が伸びることは期待できません。
 「○○」と,きちんと教えておくのである。  「○○」こんなことを教えるのも,大事な教育の一つである。
 所々で,“腹黒”が消えていました。  一つ,自分の考えとは違ったものがありました。  「新しい学校に赴任して1年目は黙っておくことである。」には賛成しかねます。  ここでイメージする“主張”や“戦う”,“通す”ことには,やはり「黙っとけ!」ですが,先の“1年目は黙っておく”のではなく,「新しい目で“暗黙知”を明らかにする質問」は遠慮してはいけないと思います。  ただし,その質問によって,提案が“スッキリ”するようでなければ,「黙っとけ!」かも。  自分の教員生活を振り返ることのできた一冊でした。  若い先生方,まずは“試してみる”ことをお勧めします。  試したことを“検証”して,続けること,変えること,止めることを選択していくとよいでしょう。
   もくじ はじめに 第1章 保護者が「いい先生!」と言わずにはいられなくなる教師術   「最初」に好かれれば,後は勝手に良い風に解釈してくれる/担任は「おいしい役」だけもらっとけ/「一部」のひいきが「全体」を救うのだ/苦情はチャンスだと喜べ  ほか 第2章 職員室で威力絶大!大人の根回し仕事術   転勤1年目の教師は黙っとけ!/子どもの悪口は,担任の悪口となる/教師の「教えたがり」な性(さが)を利用せよ/飲み会の「幹事」は教師修行/忙しいからじゃない「報われない」から辛いのだ  ほか
【おまけ】  先日の全国酒蔵巡りin新城のようすが,地元のケーブルテレビで紹介されたようです。
 あなたも,次回いかがですか