『「電脳マジョガリ」狩り』(向井湘吾・著)
「○○は初めて…」という記録の続く台風10号が,関東から東北へと進み,災害が起きないことを心配しています。
当地では,強い風が吹くことはありましたが,強い雨が降ったりすることはありませんでした。
東北,北海道を台風10号が接近,通過するのは夜間になりそうです。
人や物に影響なく,朝を迎えられますように!
帯に「ツイートを拡散した1万人 あたしはその全員に鉄槌を下す!」とあった『「電脳マジョガリ」狩り』(中央公論新社・刊)を読みました。
ゲーム実況者の翼は,謎の女性 香織に“エサ”に仕立てられ「魔女狩り板」に挑んでいくことになります。
インターネット掲示板の「魔女狩り板」では,マスコミが実名報道をしない未成年犯罪者や違法行為に手を染めた匿名ネットユーザーなどをターゲットにして“ネットリンチ”が行われていきます。
謎の女性 香織は,「魔女狩り板」を憎み,その中でも“特に悪質な4名”を探りだし,吊し上げようと…。
現在では,新聞やテレビなどマスメディアに代わって,ネット情報が重宝されています。
新聞やテレビ,広告などが,インターネットを活用した展開を図っています。
その一方で,発信された“こと”に対して,「正義の住人」がコメントやリツイートをすることで,「炎上」することがあります。
さらに,“こと”に係る情報を,詳細に掲示板に書き込んでいく「正義の住人」もいます。
ネットで検索し,開くと,それが「○○について」の“スレッド”で,その内容に「本当?」「大丈夫?」というものだったことは,何回かあったと思います。
すべてに問題があるわけではありませんが,気になる内容がスレッドや掲示板で見つかることが多いように思います。
そうした“祭り”を仕掛けたり,匿名ユーザーを特定したり,そうした場面に「そうなんだ」「こうするのか」と“ネット内の戦い”を実況されているような感じがしました。
もるが捨てたばかりのゴミ袋を,いきなり拾い上げたのだ。 「スキャビンジングね」 「ス,スキャビ…?」 「ゴミあさりのことだよ。ああやって,ゴミの中から個人情報を手に入れるってわけ。あれも,一応,写真に撮っておいて」ネットに上げるための情報を得るために,捨てられたゴミ袋を奪っていきます。
得意気に笑ったシンは,続いて,一つのホームページを開いて見せた。 「これは,誰かのブログ?」 「イエス。『クールサクセス』と『ランスロット』のキーワードから,俺が見つけたブログだ」 (略) 「でも俺,『ランスロット』は調べたけど,こんなの見つからなかったよ」 「そりゃそうだ。このブログは閉鎖済みだからな。ウェイバック・マシンを使って,ちょちょいっと復元したのさ」ネットでは,「閉鎖した」「削除した」「ブロックした」ものでも,一度公開されたものは“残っている”ようです。 長い小説ですが,“ネット内の戦い”と,限りなく犯罪である“現実の駆け引き”を,楽しみながら読み進められます。 そして,“ネットとの付き合い方”を考える切っ掛けとなる出来事が出てきます。 ネットを使っている方,読んでみませんか。
目次 ターゲット1 ぬこぬこ映画速報 ターゲット2 七人のオタクたち ターゲット3 クールサクセス ターゲット4 北城翼 ターゲット5 You エピローグ【関連】 ◇向井湘吾 (@Shogo_Mukai)(Twitter) 【おまけ;小中連携】 ◇8.26. 小中連携陸上練習開始!(新城市立作手小学校) ◇小中連携 陸上練習(新城市立作手中学校) ◇8.29 小中連携陸上練習2日目(作手小学校) ◇小中連携陸上練習2日目!(作手中学校)