みどりの日。 『ゼロから分かる! マンガ落語入門』(稲田和浩・監修/三上敬・マンガ)
今日は,国民の祝日の一つ「みどりの日」です。「自然に親しむとともにその恩恵に感謝し,豊かな心をはぐくむ」とされます。
木々は新緑が輝いています。この美しさを愛でる日(時期)です。
国民的人気の演芸番組『笑点』のメンバーが交代し,新しく落語家の桂宮治さんが加わり,注目を集めました。
また,上方落語家でユニット「五楽笑人」を結成したとも伝えられました。以前には,柳亭小痴楽さんや桂宮治さん達が二ツ目の落語ユニット「成金」を作って活動をしていました。
女性落語家の活躍も伝えられ,昨年のNHK新人落語大賞では,桂二葉さんが大賞に選ばれました。
落語人気が続いていますが,「○○って何?」「これは,どういうこと?」と,面白くて笑えるのだが,よく分からないと言う方も少なくないようです。
そんな方にお薦めする『ゼロから分かる! マンガ落語入門』(世界文化社・刊)です。
表紙は,寄席の前に立つ和装の兼望杉挺丸(18)と,両手に落語の本を持つ執事の吉田(32)が描かれています。
挺丸は,総資産9999兆円といわれる大財閥 兼望杉家の未来の後継者です。彼が,
僕もなにか良い感じの/趣味があればな……/日本の伝統芸能の/鑑賞とか…(略) あ〜なにかうまい具合に/軽率に始められて/専門知識とか必要なく/手っ取り早く楽しめて/できれば笑える/面白い伝統芸能は/ないかな〜〜〜と言うのを受けて,吉田が「落語ぐらいしかないですよ」と応えたで,“落語”に向かっていきます。 「まずは動画で一席観てみてはいかがですか」と,ネット検索から始めて,最初は『時そば』です。動画の場面が描かれ,その途中に
(挺丸)これが「時そば」か? (吉田)いえ,これは「マクラ」といって,本題に入る前に軽い世間話や本題にちなんだ小噺をするんですよとマンガが描かれ,“解説”が差し込まれます。 そして落語が終わった後に,挺丸と吉田が…。 話・噺の後に「落語をもっと楽しむ!江戸東京ミニミニ百科」があり,時代背景や人々のようすなどが説明されており,噺の面白さ,楽しさが深まります。 挺丸は,吉田が用意するネット,ブルーレイ・DVDで落語を楽しんでいきます。初めて寄席で落語を観るのは「第六話 死神」です。 チケットの買い方(?)から公演のスケジュール,弁当などの話が描かれ,「(挺丸)始まった!」と思ったら,話し始めたのは,プログラム一番の人ではなく…。 第八話に続く資料編(?)には,寄席の情報,落語DVDや書籍の情報,名作落語の動画をQRコードで紹介,ネットの配信やサブスク,落語の“旬の情報”が載せられています。 落語を愉しみたいという方にお薦めです。
Contents マンガ 落語入門(作・三上敬) 第一話 時そば 第二話 かぼちゃ屋 第三話 崇徳院 第四話 化け物使い・首提灯 第五話 長屋の花見 第六話 死神 第七話 幾代餅 第八話 船徳 江戸へタイムスリップ! 落語業界 徹底研究! 落語沼へ直行できる!お手軽ガイド 落語的コンテンツあれこれ *落語をもっと楽しむ!江戸東京ミニミニ百科【関連】 ◇稲田和浩 (@inacolle)(Twitter) ◇三上敬 (@mikami_kei)(Twitter)