集団「Emication」別館

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長月。防災の日。昔話「山論の犠牲者論地さま」 (続 つくで百話)

鯛0901。 今日から9月,「長月」の始まりは,雲の目立つ日で厳しい暑さはありませんでした。  長月の呼び名には諸説あるようですが,夜がだんだん長くなる「夜長月(よながつき)」の略とか,雨が多く降る時季で「長雨月(ながめつき)」の略とか,「名残月(なこりのつき)」が転じたとか言われています。  また,今日9月1日は「防災の日」です。  1923(大正12)年9月1日 午前11時28分,関東大震災が起こりました。死者行方不明者14万2800人,家屋全半壊25万戸,焼失家屋44万戸と,東京は壊滅状態になりました。  関東大震災にちなみ,伊勢湾台風(1959(昭和34)年9月26日)で甚大な被害が出た翌年に制定されました。1982(昭和57)年からは,8月30日から9月5日を「防災週間」と位置づけられ,国や各自治体が防災訓練や啓発行事を続けています。  酷暑,大雨,台風,地震,新型コロナ禍…,さまざまな災害による“日常の暮らし”への影響が出ています。少しでも被害を減らし,早い復興ができるよう,あらためて備えと対策を見直しておきましょう。  『続 つくで百話』(1972・昭和47年11月 発行)の「昔話」の項からです。 ********     昔話「山論の犠牲者論地さま」   弓木  小田義二  豊鉄バス停の田代口から五〇〇メートルくらい川下に柳沢の小川が流れています。この辺の県道から一〇〇メートルばかり山を登ると東郷財産区の大きな山林があります。この山林と私有林との三つ境のところに山石を積んだ石塚のようなものがあります。  江戸時代から,雁峯山の頂上が作手郷と山下三十一ヶ村との境界になっておりましたが,人口の多い山下の村々では,草刈山や薪山が足りないので,作手地内まで,せりこんでくる慣習がありました。そこで,双方の村民たちの間で,地上権争いの山論が,つぎつぎに起こったのでありました。兎や角,争論をしている中にも,山下衆は,田代,荒原は勿論のこと,そこを通り越して,御嶽山から,弓木,川手地内までも進出してきましたので,激しい口論から,武力闘争にまで発展してゆきました。こんな武力闘争のときには,長柄の鎌,鳶口,竹槍などが使用されましたが時には鉄砲や刀剣を持って,でかけるものもありました。  ある時,柳沢での争議で弓木村の総代が殺されるという惨事が起こりました。この時殺された人を葬った墓が論地さまであります。論地さまというのは,地所の論で死んだ人ということです。  弓木部落では,毎年三月の第一申の日と,九月の第二申の日に,山の神様,庚申様,地蔵様,水神様,論地さまの,おまつりをいたします。その日には,各戸から米一合,小豆一合を出して赤飯をたいて,お握りをつくり,黄粉をまぶしたお供えをつくります。また,ねむの木を伐って,薄い板をつくって,神様をまつるお膳とします。一ヶ所の神様を,おまつりするためには,主神とワキ神と三つの膳に供物をもって,お供えいたします。お神酒は,竹の筒へ入れて,その辺の木の枝につるしておきます。  昭和の今日でも,年中行事の一つとして,このおまつりはつづけられておりますが,論地さまをおまつりするたびに,昔の山論が,如何に深刻なものであったかを思い出されるのであります。 ********  注)これまでの記事は〈タグ「続つくで百話」〉で  注)『つくで百話』の記事は〈タグ「つくで百話」〉で 【関連】   ◇防災情報のページ内閣府)   ◇TEAM防災ジャパン   ◇防災ブック「東京防災」(東京都防災ホームページ)   ◇ハザードマップポータルサイト   ◇J-SHIS 地震ハザードステーション(防災科研) 【台風情報】 ◇台風9号(メイサーク)
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