節分。「作手村姓氏考(その10)」(続 つくで百話)
寒い朝でしたが,例年のような“厳しさ”はなく,晴れた日でした。
今日は「節分(せつぶん/せちぶん)」です。
暦では,「四季(春・夏・秋・冬)の始まりの日の前日」のことで,年に4回ありますが,特に断りがなければ「立春の前日」を指しています。
季節の代り目には邪気が生じると考えられており,追儺の行事として,柊の枝に鰯の頭を刺したものを戸口に立て,豆をまいて,邪気を追い払います。
お宅の“鬼”は,追い出せましたか。
【おまけ】
節分の日に読みたい話。鬼退治と言えば『大江山』。
◇大江山(Ronshi)
『続 つくで百話』(1972・昭和47年11月 発行)の「作手村姓氏考」です。
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作手村姓氏考(その10) ──太田亮著 姓氏家系大辞典抄録──
森本 モリモト
1. 小野姓。摂州発祥か。小野篁の後裔時光の時森本を称す。
2. 甲州の豪族に森本氏あり,清和源氏武田氏族なり。
3. 伊勢の森本氏は一志郡森本城に拠る。村上源氏北畠族なり。
森田 モリタ
1. 下野国那須郡森田邑より起る。那須氏族にして,光隆を始祖とす。
2. 紀伊国伊都郡の森田氏は佐々木氏族にして,正義のとき森田と改め,楠正成に従うと。
3. 三河の森田氏。渥美郡牟呂八幡祠官に此氏あり,又国学者に神主森田光義あり。
山本 ヤマモト
1. 清和源氏。近江国の豪族にして,全国の山本氏多くこの裔と称す。尊卑分脈に「義光──義業──義忠近江国山本郷に住して氏とす。平家物語に山本冠者義高と見ゆ。浅井郡山本に拠る
2. 三河の山本氏。三河に山本氏多し。多く前項の族という。幡豆郡野場城山本発心の息新八。額田郡坂左右城は山本才蔵,同小次郎,同四郎兵ヱ。宝飯郡八幡城山本帯刀頼重。八名郡照山城は山本勘助出生地と。牛久保牧野氏に仕う。当国出身幕臣多し。家紋 石畳に鳥居上に鳩二,丸に四石畳,丸に桔梗,下り藤,五桔梗。紀州家臣のこの氏は家紋 丸に鳩一番,左九曜巴。
山田 ヤマダ
1. 天下の大族なり諸流多し。尾張国山田郡山田庄発祥の山田氏は清和源氏浦野氏族にして山田先生重直の裔なり。承久役の重忠著る。この後裔尾三に多し。
2. 三河の山田氏は前項の族にして,松平氏に仕え,寛政系譜二十三家を載す。家紋 三鱗,要文字,剣カタピラ,又三巴,五七桐,巴九曜を用ふるもあり。二葉松によるに額田郡桑谷城は山田藤七郎,碧海郡筒張城は山田清七,同曹右ヱ門,柿崎村古屋敷は山田八蔵,富永村屋敷は山田彦八,宝飯郡市田の名族にも存し,長沢衆十二家の一に山田忠兵ヱ,同晴政,御津新宮城山田藤左ヱ門拠ると見ゆ。
(つづく)
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