立春。『思わず考えちゃう』(ヨシタケシンスケ・著)
気温の低い朝でしたが,天気が良く寒暖差10度を超え,日中は暖かくなりました。
今日は二十四節気の最初の節である「立春」です。旧暦では「立春」が一年のはじまりです。
立春は「雑節」の起算日ともなっており,「八十八夜」は立春から88日目の日です。暦の上では旧冬と新春の境い目にあたり,今日から「春」となります。
立春の日に「立春大吉」の紙札を貼ることがあります。禅寺の入り口の左右に貼るお札がもとだそうです。
この「立春大吉」の文字は左右対称で,縦書きにすれば総て左右対称,裏から見ても「立春大吉」と読めます。
鬼が,「立春大吉」の札の貼ってある家に入ってから,ふと振り返ると,同じように「立春大吉」と書いてあるので,「ここにはまだ入っていなかった。」と,逆戻りして出て行ってしまうという話です。鬼はあわて者のようです。
みなさんのお宅,近くでは,「立春大吉」の札が貼られていますか。
ヨシタケシンスケさんの絵本は,子供だけでなく大人にも人気があります。
そのようすを目にしていましたが,以前紹介した『りんごかもしれない』(2018/06/28)が,初めてきちんと読んだ絵本でした。
人気絵本作家 ヨシタケシンスケ氏の初めてのエッセイ集『思わず考えちゃう』(新潮社・刊)を楽しく読みました。
本書を開くと,絵本のように「はじめに」が始まります。そこに本書の“たんじょう”について描かれて(述べられて)います。
「いつも描いているスケッチ」をもとに“考えちゃう”ことが,3章に分けて述べられいます。それを読みながら,こちらも“考えちゃい”ます。
こうして,トイレを出るだけでも,時間がかかるのです。 果たして,一番きたない所って,どこなんだろう? そもそもきたないって,何だろう?って。 そういうことも,ついつい考えちゃったりして,ますますトイレを出られなくなったりするわけです。「きたなくない」「きたない」って? 考えていると,こちらも動けなくなってしまうかも…。 「ラーメン屋さんで アメをもらった子の うれしそうな顔。信じられるものが あるとしたら きっと こういいうことなのだろう。」のスケッチと文章に,「うん。うん。」と,うれしそうな顔を一緒にしたいと思います。 ヨシタケシンスケ氏の「“クスッとしてホッとしてちょっとイラッとする”スケッチ解説エッセイ」で,人生を考えちゃいませんか。
目次 はじめに 第1章 ついつい考えちゃう 第2章 父だから考えちゃう 第3章 ねむくなるまで考えちゃう おわりに