「世界津波の日」
今日も雲が空を覆い,雨の降る一日でした。
今日(11月5日)は「世界津波の日」です。
2015(平成27)年の第70回国連総会本会議で決議・採択されました。
この日を指定したのには,安政元年(1854年)11月5日に和歌山県で起きた大津波の際に,村人が自らの収穫した稲むらに火をつけることで早期に警報を発し,避難させたことにより村民の命を救い,被災地のより良い復興に尽力した「稲むらの火」の逸話に由来しています。
1854年11月5日,安政南海地震(M.8.4)による大津波が,現在の和歌山県広川町を襲いました。
その際,村の郷士 濱口梧陵が,収穫したばかりの穂を積み上げた稲むらに火を放って,暗闇の中で逃げ遅れた村人を高台に導いて多くの命を救いました。
濱口梧陵は,村人の命を救っただけでなく,その後村人を雇い莫大な私財を投じて村の再生を支援し,将来の津波に備えて堤防を築きました。この堤防は,1946(昭和21)年12月の昭和南海地震による津波の被害を最小限に抑えました。
地震が起きたら,海沿いにいた際は,過去の経験にとらわれず,高台に逃げることが重要です。
そして,どんな場所にいても,まず「命を守るには…」との行動がとれるようにし,さらに「二次災害を出さないために…」と落ち着いて火の始末などをすることが肝心です。
普段から,「もしもの時は…」と災害に備えておきたいものです。
「世界津波の日」に合わせ,防災について再点検をしておきましょう。
【関連】
◇【主張】世界津波の日 学び伝えたい稲むらの火(2018.11.5 産経新聞)
◇稲むらの火(和歌山県広川町)