祝日「成人の日」

　冬の日、穏やかで暖かさのある一日でした。 　今日は，国民の祝日の一つ「成人の日」です。「おとなになったことを自覚し，みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」ことを趣旨としています。 　これまで「成人の日」に合わせて開催されてきた“成人式”が、今までとは変わってきました。 　2018年6月13日に「民法の一部を改正する法律」が成立し、“成年年齢が18歳に引下げ”られ、昨年（2022年）4月1日に施行されました。

○ 新成人人口は341万人で、うち18歳は112万人、19歳は113万人、 20歳は117万人 ○ いずれの年齢も総人口に占める割合が1%を下回る

　施行後最初の「成人の日」です。 　多くの自治体が、この連休に“成人の祝い”の催しが行われており、その名称は、これまで通りに「成人式」とするところ、「二十歳のつどい」などに変更したところがありました。 　ニュースでは、“名称”や“対象者”を取り上げており、多くの自治体が、20歳を対象にして「二十歳のつどい」を開催したと伝えていました。 　みなさんの地域は、どのような名称や対象者、方法で、“成人の祝い”が行われましたか。 　以前に紹介した話題（再掲）です。 　かつて（昔むか〜し）、サントリーの新聞広告で、成人の日に、故・山口瞳氏が『君達は大金持ちだ！」とエッセーを書いていました。

　　　君達は大金持ちだ！ 　　　　　山口瞳 成人の日を迎えた諸君、おめでとう。 君達は二十歳になった。 （こう書いてきて、突然、僕は君たちを煽動したい気持ちになってきた） 二十歳になった諸君は、七十歳まで生きられるとして、あと五十年の歳月がある。 君達の持時間は五十年間だ。ああ、何という豊饒の歳月であることか。 五十年間かかってやり遂げれれないことは何ひとつとしてない、と僕は考える。 君達は実にリッチなのだ。 君達は大金持ちだ。 その点に関して、君達は威張っていい。 自信を持ち給え。 君達のなかには面白くもない暮らしを強制されている人がいるかもしれない。 それだって、一日のうち二時間か三時間の自分の時間を作ることは可能だろう。 その三百六十五倍の五十倍という時間を君達の誰もが持っているんだ。 ああ。気が遠くなる。 ただし、条件がある。 志がなければ駄目だ。 じゃあ「志って何だ」と訊かれると僕は困ってしまう。 我が師 吉野秀雄先生に、こんな歌がある。 「屑煙草集め喫へど志す高き彼物忘らふべしや」 これは先生の歌としては上々の出来ではないかもしれない。 「高き彼物」って何だろう。 よくわからない。 ・・・わからないけれど、僕は、失意のとき、この歌を呪文のように唱えたものだ。 すると、不思議に体に力が湧いてきた。 二十歳になった諸君！ まあそういうことだ。 とりあえず、乾盃しよう。 　（1985（昭和60）年の「成人の日」のエッセーより。

　成人の皆さんは“大金持ち”なのです。 　しかも、当時は50年だった時間は、現在の“人生100年時代”にあって、成人の皆さんには80年間の“豊饒（ほうじょう）の歳月”があるのです。 　豊饒な歳月をもつ“大金持ち”の皆さん、「“未来（あす）”を創る」のはあなたです。 　ご成人、おめでとう！ 【関連】 　　◇統計トピックスNo.134　「卯（う）年生まれ」と「新成人」の人口-令和5年 新年にちなんで- （「人口推計」から）（統計局ホームページ） 　　◇【第28回】2023年 「新成人の恋愛・結婚に関する意識調査」｜オーネット（PR TIMES） 　　◇2023年 20歳のカーライフ意識調査 （第5弾）｜ソニー損害保険株式会社（PR TIMES） 　　◇18〜20歳の新成人の8割が未来に不安を感じると回答。不安と期待の入り混じる"フューチャー?コンプレックス"な未来観とは。｜株式会社SIGNING（PR TIMES） ※ クリックすると拡大します 【18歳成人関連】 　　◇成年年齢の引下げ（政府広報オンライン） 　　◇法務省：民法（成年年齢関係）改正 Ｑ&Ａ（法務省） 　　◇大人への道しるべ（法務省民事局） 　　◇「18歳から大人」特設ページ（消費者庁） 　　◇成年年齢引下げ特設サイト〜１８歳から大人〜（経済産業省）