集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

立冬。 3-7 学校保健 (新しく先生となるみなさんへ)

紅葉1107。 今日は、二十四節気の一つ「立冬」でした。青空で晴れていましたが、暦に合わせるように、気温が上がらず寒い日でした。  立冬の“”には、「新しい季節になる」という意味があり、立春立夏立秋と合わせて「四立(しりゅう)」と言い、季節の大きな節目の日です。  立冬から立春の前日までが「」です。  冷え込みとともに美しく色づいていく景色を楽しみたいと思います。  平成の頃、新任教員に「学校のこと」「教職のこと」を紹介する冊子『新しく先生となるみなさんへ』が配付されていました。  当時とは教育を取り巻く状況が変わっていますが、若い先生や教職を目指す若者に参考となる部分もあると思います。その冊子(平成19年度)から紹介します。 ********     教員の知っておくべきこと     7 学校保健 (1) 学校保健の在り方  学校における保健教育は「児童生徒に対して,健康で安全な生活を営むことのできる能力を身に付けさせるための活動で,保健・安全についての正しい知識や実践的な能力と態度を養う」ことを目的としている。  最近の子供は,保健意識が低いといわれている。知っていても実践できない子供が増えている。「むし歯はなぜできるか」は知っていても,むし歯を予防するための歯みがきの定着がなかなか図れない。「近視になる原因」は知っていても,暗いところで寝ころんで漫画を見たり,近い距離で長い時間テレビを視聴したりしている。  正しい姿勢が大切なことを知り,自分自身で背すじを伸ばそうとすることが実践力であり,「自分で自分のからだを大切にしよう」という生活行動は,この現れである。この実践的な能力と態度を養うことが健康教育の目的である。  子供たちが生命の尊さを知り,「自分で自分の健康を管理できる人間」になれるよう指導したい。 (2) 学校保健安全計画
保健安全計画1107。
(3) 教諭としての職務内容  保健主事の適切な計画と指示の下に養護教論の協力や助言を得て,子供の保健管理と指導に当たる。  ア 学校の保健安全(教育・管理・組織活動)計画の立案に当たっての意見  イ 子供の保健室利用についての指導  ウ 応急手当の実施,依頼,保護者及び校長への報告  エ 子供の健康診断及び健康相談への協力  オ 健康診断及び事後措置としての保健管理,保健指導への協力  カ 学校教育活動全体を通しての保健・安全・給食指導  キ 学校環境衛生の基準に準拠した学習環境の維持と改善  ク 事務的な業務として,健康診断票の記録,疾病異常者名簿の作成,健康診断簿や健康相談簿の記入,統計事務の協力及び健康手帳の記入・点検など 挿絵1107。(4) 学級担任教員としての職務内容  上記の職務内容のほかに,特に次のことに留意する。  ア 学級経営の中で保健・安全管理の徹底と環境の整備   (ア) 照度及び照明(一般教室基準300ルクス以上)   (イ) 騒音(窓を閉じているとき等価騒音レペル50デシペル以下,窓を開けているとき等価騒音レペル55デシベル以下)   (ウ) 換気については1単位時間の中でも十分配意すること   (エ) 温度(冬期10℃以上,夏期30℃以下)   (オ) 相対湿度(30〜80%)   (カ) その他,安全点検表による日常・定期の安全点検など  イ 学級における保健指導の徹底   朝の会,帰りの会,学級活動などでは,保健・安全指導の年間計画に基づいて指導案を作成し計画的に指導する。その他,学校生活のあらゆる場での生活指導として,疾病の予防,環境の衛生的維持・改善,災害の防止,栄養改善,体力・気力の維持増進など健康生活についての指導をする。学校保健の指導は単に健康を維持するだけでなく,積極的に増進するための指導が必要である。なお,学級担任は健康観察を徹底するとともに,子供の身体的・精神的な障害や特性を十分理解し,個人指導を推し進めなくてはならない。特に慢性疾患や循環器系の疾患,精神健康面の配慮を必要とする子供については,保護者及び専門機関と連携を回り,適切な指導及び支援が必要である。
********  注)これまでの記事は〈タグ「新しい先生」〉で  注2)掲載しているイラストは、学年通信(1993・1994年度)用に教員が描いたもので、冊子との関連はありません。 【関連】   ◇学校保健の推進文部科学省)   ◇学校保健ポータルサイト(公益財団法人日本学校保健会)