集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

例会。 『千郷物語』(ちさと郷土研究会・刊)

例会1022。 晴れて暖かい日ですが、雲の目立つ空でした。  午後、歴史の見えるまちづくりネットワークの第2回例会がありました。新城地区橋向公民館の「城あと 新城小物語」の活動に参加しました。  新城小学校の校内にある史跡(?)を辿りながら、講師のお話を伺いました。  終了後、資料館の“教室”をお借りして、各グループから近況と提案を伺いました。どの活動にも、日程が合えば参加したいと思うものばかりでした。  橋向地区のみなさん、講師の方、そしてネットワークの方々、ありがとうございました。  図書室の書架に『千郷物語』(ちさと郷土研究会・著)があり、借りてきました。  千郷地域協議会の活動の一つで、地域のこと(歴史・文化財・伝統文化 等)について保存や継承をしていこうというものです。
 2023年は、野田城の戦いから450年という節目の年です。そこで本会は、「野田城の戦い四五〇年記念事業」を行政及び各種関係機関と連携し、野田城及び野田城の戦いの意義を確認し、野田城址の保存整備及び関連事業を推進していきます。本会には四つの部会があります。そのなかで郷土学習資料・読み物作成部会の手がけた最初の事業が、この『千郷物語』の発刊です。 (略) 『千郷物語』は、十章で構成されています。二人の小学生、西郷学くんと野田千秋さんが、郷土史研究家の今泉忠さんに教えていただきながら、地元に残る文献をひもとき、現地を見て回り、次第に郷土の歴史の奥深さに気づいていきます。(はじめに より)
 本書は、二人の小学生(のち中学生)と郷土史研究家が会話する形で進みます。  “難しい歴史”も、子供に語られる言葉は分かりやすく、読みやすい文体になっていました。  会話のなかで、『千郷村史』や『新城昔ばなし三百六拾五話』などの図書から引用した資料があり、話の内容を補います。
聞書、文武天皇 東夷そむくにより、是を攻めさせ (略) 〕 学くん  これっ文武天皇藤原京三河の国へ移したということ? 千秋さん じゃあ、文武天皇三河にいたということになるよ。 忠さん  太田白雪が何を根拠にこのことを記したのかはわからないけれど、白雪の頃にはこういう話もあったんだろう。 (略)
 教えてもらったり見つけた(探した)資料に、何が書いてあるのかを知っても、それを「どう読んだか」は、この二人でも違っています。  この違いから「歴史って面白い」と感じる子供(読者)が多くいそうです。  また、話の内容が広がり、深くなってくると、子供が話を戻していました。
千秋さん 難しい話になってきたけど、その頃、この地域がどうなっていたかというところに戻っていいですか? 忠さん  そうだね。松御前と由良御前の話から、千秋氏がどうなったかをみていこう。(略)
  読者(子供)が「難しくなった」と止まらず、興味をもって読み続けられそうです。  千郷地域の歴史を、第一話から時間に沿って読んでゆくのがよいでしょうが、興味をもった話を選んでも“まとまり”をもって地域を知ることができそうです。  千郷地域に住む方、出身の方、縁のあるの方々が、“ふるさと”を感じることができ、再確認する『千郷物語』でした。
   もくじ はじめに 一 西郷村と千秋村 二 草鹿砥公宣卿  文武天皇の勅使 三 稲木長者 四 季兼と松御前 五 由良御前と頼朝 六 野田館  千秋氏から富永氏へ 七 野田城  定則から定村そして定盈へ 八 野田の戦い  定盈と信玄 九 その後の新城 十 彦坂氏と嶋田氏 巻末資料 あとがき
千郷物語1014。
【関連】   ◇千郷地域子育て連絡協議会Facebook)   ◇のぼり旗で来年の野田城の戦い450年などPR(2022/06/27 東愛知新聞)   ◇【野田城の戦い四百五十年】節目の年により様々な企画やイベントなどが開催予定!(2022/09/26 しんしろ地域づくり応援ブログ) ◇ちさと郷土研究会
○ 会の目的  この会は千郷地域協議会で作成された計画に基づいて、郷土の過去から現在までの研究・調査を行い、千郷地域の発展に貢献し、郷土文化財、伝統文化等の保存や伝承・整備を行い、保護に協力する。 ○ 主な事業  1 千郷地域の歴史・伝統文化・自然の調査研究  2 野田城址の保存活用事業(市)への協力  3 郷土学習資料・読物作成  4 事業概要の広報・イベントの実施計画
【参考】   ◇懇談会。 6(5-4) 大正から昭和へ (わたしたちの村つくで 改訂版)(2022/04/27 集団「Emication」)