集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

2-11 いじめを防ぐには(2) (新しく先生となるみなさんへ)

海0822。 天気のよい一日でした。  平成の頃、新任教員に「学校のこと」「教職のこと」を紹介する冊子『新しく先生となるみなさんへ』が配付されていました。  当時とは教育を取り巻く状況が変わっていますが、若い先生や教職を目指す若者に参考となる部分もあると思います。  その冊子(平成19年度)から順に紹介していきます。 ********     教員の一日     11 いじめを防ぐには   (2) いじめの把握 −「小さなサインが見えますか」(県教委編)参考−   いじめの早期発見がいじめの解消には大変重要であるが,いじめの兆候は,いじめの場合に限らず,子供の生活全般に何らかのサインとして現れる。そうしたサインを見逃さないようにすることが大切である。  しかし,いじめが見付かったときの対応の仕方によっては,いじめが陰湿化,長期化し,ますますエスカレートすることもある。いじめが見付かったときは,次のことに留意して対応したい。 悩む0822。========== ? 必ず,「報告・連絡・相談」をするとともに,校内のいじめ・不登校対策委員会での対応など,全校体制で臨むようにし,担任一人だけで解決しようとしない。 ? いじめられている子供には,その立場になって悩みを受容的に聞くなど心のケアに細心の注意を払うとともに仕返しについて不安をもたせないように緊急措置を工夫し,不安を取り除く。 ? いじめた子供への対応では,「いじめは断固として許さない」というき然とした態度で,まずいじめを止めさせ,その後,背景を十分聞く。 ==========
   大切なこと  学年で,トイレでのいたずらが発生した。新しいトイレットペーパーが便器へ投げ込まれ,壁への落書きも続いた。私が,誰がしたのか,自分の学級の子供ではないかと不安に思っていた。  学年集会でその話題になったとき,学年主任が「いたずらはその子の不安の表れであり,なぜ学級でその子を支えてあげられなかったのか」と子供たちに語った。その話にはっとさせられた。犯人探しをすることは簡単だが,大切なのは,学級が互いを思いやる雰囲気をもち,その不安を解消してあげることなのである。学年主任の言葉は,子供たちだけでなく,私にも向けられたものであった。  いじめにも,同じことが言える。いじめる側もいじめられる側も,心の中に不安を抱いている。教師はアンテナを高くし,そのサインをいち早くキヤッチするとともに,温かい雰囲気の学級を作っていくことが大切なのである。
********  注)これまでの記事は〈タグ「新しい先生」〉で  注2)掲載しているイラストは、学年通信(1993・1994年度)用に教員が描いたもので、冊子との関連はありません。 【関連】   ◇いじめ問題を含む子供のSOSに対する文部科学省の取組文部科学省)   ◇生徒指導リーフ『小さなサイ インが見えますか』第1章(pdf 愛知県教育委員会)    ◇生徒指導リーフ『小さなサイ インが見えますか』第2章(pdf 愛知県教育委員会)    ◇生徒指導リーフ『小さなサイ インが見えますか』第3章(pdf 愛知県教育委員会)    ◇生徒指導リーフ『小さなサイ インが見えますか』第4章(pdf 愛知県教育委員会)    ◇生徒指導リーフ『小さなサイ インが見えますか』第5章(pdf 愛知県教育委員会