鉛筆の濃さと硬さ。子供の体と手と。
気持ちの良い風が吹く,天気のよい日になりました。黄砂も去ったようで,新緑がすっきりと見えました。
先週の「安住紳一郎の日曜天国」の放送のなかで,「子供達の勉強スタイル」が話題になりました。
その一つに「鉛筆の芯の濃さ,硬さ」がありました。
「最近,鉛筆を使ってない…。」と言われる方も多いでしょうが,子供の頃に使っていた鉛筆の濃さを覚えていますか。HとかHB,2B…など。
◇えんぴつのもちかた(YouTube トンボ鉛筆)
鉛筆の芯の濃さは,最も濃くて柔らかい「6B」から最も薄くて硬い「9H」まで,全部で17種類あります。一般的に,デッサンに3B〜6B,製図に2H〜8H,普段使いに2B〜Hが使われます。 鉛筆は黒鉛と粘土でできており,それぞれを混ぜる割合で濃さが決まります。黒鉛の量が多いほど濃くやわらかな芯になり,粘土の量が多くなるほど薄く硬い芯になります。 鉛筆の芯の表記は,「H」はHard(硬い),「B」はBlack(黒い),「F」はFirm(しっかりした)をそれぞれ意味します。よく使っていたのは,HBでした。小学生のかきかたには,Bや2Bで,美術で4Bを使ったこともあるような気がします。 番組で紹介された“トンボ鉛筆の調査”によると,子供達の使う鉛筆の濃さは,「1999年 HB 4割,B 2割,2B 2割」だったのが,「2017年 2B 47%,HB 2割,B 2割,」と変わりました。 HBが半減し,その分2Bが増えています。 “濃い芯を使う”ようになったというより,“柔らかい芯を使う”ように変わりました。それは,“芯が硬いと書けない”子が増えたからです。 以前にも同じような話を聞きましたが,単に「時代・社会が変わった」では拙そうです。 検索すると,先月のニュースで取り上げていたようです。 子供達に“体・手を使う”暮らしをさせていくことを大切にしたいと思います。 それは,大人の役割なのでしょう。 【備忘録メモ】 話を「きく」というようすは,その違いは外から見えにくいものです。 ある人は,“きく”人の「目」に,その違いが表れると言っています。
「聞く」ときの目は,「トロン」としています。 「聴く」ときの目は,「キラキラ」しています。 「訊く」ときの目は,「ギラギラ」しています。子供達の「目」は? 【関連】 ◇安住紳一郎の日曜天国(TBSラジオFM90.5+AM954) ◇TBSラジオ 安住紳一郎の日曜天国(@nichiten954)(Twitter) ◇鉛筆の主流「HB」から「2B」に… 背景には小学生の「握力低下」が(FNNプライムニュース) ◇鉛筆の主流「HB」から「2B」へ なぜ? イマドキ小学生の事情(YouTube) 《蛇足》 FNNの番組内で,芯の硬さの説明に「JIS(日本工業規格)」とテロップが付いていますが,今の名称は「日本産業規格」です。 そのことを,先のラジオ番組の中で知りました。JISに関わる仕事をされている方は承知のことでしょうが,以前からの“古い知識”にバージョンアップが必要のようです。ちなみに,名称等の変更は「2019(令和元)年7月1日」から。 みなさん,ご存じでしたか。