集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

食卓に「ミネアサヒ」を。『ふつう』(深澤直人・著)

花0315。 天気の良い日,そして気温が上がり暖かい日になりました。  出かけるときの"空気の色”が変わってきた気がします。明るいとか,光が強いとか,そういうのとは違う"感覚”です。  みなさん,そう感じませんか。  先週の土地改良区理事会のあいさつで「ミネアサヒの評価が"特A”になった」の紹介がありました。  当地の主品種であり,普段から美味しく食べているものですから,「そうなんだ」と聞き流していました。   ◇「特A」に53点 愛知が「ミネアサヒ」で初の特A-令和2年産米 食味ランキング(JAcom 農業協同組合新聞)  それが,今週,別のところで話題になって,愛知県産の米では初めての獲得だということを知りました。  炊き立てはもちろんですが,冷めても美味しいお米です。2016年に作手小学校の児童が作成したCM動画でも,ミネアサヒの美味しさを紹介しています。(下部に掲載)  みんさん,ミネアサヒを味わっていますか。
検査0315。
 書架に並ぶ,B6判や四六判より少し小さく,厚め(25mm,453p)の本に目がいきました。  水色の布張り表紙,平仮名で題名が書かれた『ふつう(d BOOKS)を手にしました。  著者は,無印良品のデザインなどで有名なデザイナーです。小冊子「d long life design」およびデザイントラベルガイド「d design travel」に連載した44本に加え,書き下ろし5本,そして2誌の発行人 ナガオカケンメイ氏による著者へのインタビュー記事が収録されています。  書名は,連載テーマをそのままに「ふつう」です。  本を開くと,“「はじめに」の前に”が次のように始まります。
 ふつうの時に「ふつうがいい」と思うふつうと,ふつうじゃない時に「ふつうがいい」と思うふつうは同じだろうかという疑問にぶつかりました。新型コロナウィルスの感染拡大の渦中にあっての疑問です。
 そうなんです。疑問がわいてきます。  そもそも「“ふつう”って何?」という疑問です。そこから“禅問答”が始まってしまいます。  本編に入るまでに,時間が過ぎていきます。気づくと,その時間を楽しんでいました。  各項は,「写真」から始まり,数ページの本文,そして最後の“写真”で終わります。  内容を,この2枚の写真が“深めてくれる”ように感じました。  最初の「ちょっといいふつう」に,
 私にとって「なんだ,ふつうじゃん」はほめことばにも聞こえる。人によっては「ふつう」という概念がわるくないと感じはじめている。だから「なんだ,ふつうじゃん」はほめことばである場合も多くなった。
とあり,ここでも“禅問答”が始まりました。  もし,「なんだ,ふつうじゃん」と言われたら,どう感じる・思うのでしょう。  あなたは,いかがですか。  出版社の紹介文は,
 「ふつう」をテーマにデザインをする深澤直人さんは、15年におよぶ連載「ふつう」の中で、皿、カトラリー、グラス、カッター、イス、クルマ、犬、音楽、歌番組、蕎麦、制服、みやげもの、高層ビル、川、人の表情‥‥と、生活の中にあるさまざまなものや、自身が具体的に体験したことを起点に、「ふつう」を掘り下げてきました。 そんな連載44本を書籍化するにあたり、新たに、 ・書き下ろし原稿5本 ・日常からかけ離れたコロナ禍の最中で深澤さんが感じたことを述べたテキスト ・発行人ナガオカケンメイによるインタビュー記事 も収録。 深澤直人さんが、20年以上掘り下げてこられた、「いいふつう」を体現できるようなブックデザインを目指し、表紙は「素」の良さが感じられるよう、布は裁ち落としで、使う生地も、書籍用の既存の布素材ではなく、広くファッションの素材から探しました。今回の表紙に選んだ、淡い水色の布地は、平織りの綿布です。ぜひ、手にしたときの「素」のよさ、経年変化もお楽しみください。
と記しています。  順に読むのではなく,目次から,気になる項目,考えたり事柄を選んで読むとよいと思います。  そして,「あれっ?」と迷うことがあった時に,開いてみてはいかがでしょう。  手元に置きたい一冊です。
  目次 「はじめに」の前に はじめに ちょっといいふつう/日常の感触/まっとうしたふつう/意識の中心/「ふつう」を超える「ふつう」 /かっこいいふつう/中庸のデザイン/ふつうをお願いします/ふつうの曲/スーパーノーマル/ふつうの犬/素のよさ/ふつうの表情/No straight, No radius/「ふつう」の番組/磨かれたふつう/アフォーダンスとふつう/ふつうのジャングルジム/ふつうの家/ムジのカトラリーとお皿/「ふつう」の輪郭/ふつうの棚/ふつうのもの、みんなのもの/変えないということ/古びるものを/素直に感じること/富士山/ふつうにきれいな街、東京/ふつうのまま/少しだけ、ゆっくり/やさしいかたち/ふつう服のいき/ふつうで愛らしいもの/ふつうに家にあった民藝/ふつうのジュエリー/川の景色/いい感じ/集合的無意識/ふつうの水切りかご/工芸とデザインの境目/癒しの富士そば/皇帝の美意識/いつものふつう/真面目に美しいふつう/ガラスのコップ/ふつうのクルマ/四角と丸 生活分子系列/冷蔵庫は家具か家電か/民藝とデザインが融け合う インタビュー いいふつうって、なんだろう。 あとがき 『ふつう』発刊によせて 初出一覧
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