集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

防災の日。「本宮山と神霊の加護」(つくで百話)

ススキ0901。 今日は,雑節の一つ「二百十日」です。この時季は,稲が開花・結実する大事なときですが,台風が相次いで襲来し,農作物が被害を受けてしまうことがよくあり,厄日とか荒れ日などと言われています。  不安定な天候が続いていますが,激しく荒れた天候は遠慮です。  今日9月1日は「防災の日」です。  1923(大正12)年9月1日に起きた関東大震災にちなみ,伊勢湾台風(1959(昭和34)年9月26日)で甚大な被害が出た翌年に制定されました。1982(昭和57)年からは,8月30日から9月5日を「防災週間」と位置づけられ,国や各自治体が防災訓練や啓発行事を続けています。  日曜日の「防災の日は,どんな一日でしたか。避難訓練や防災用品の点検などを行いましたか。  『つくで百話』(1972・昭和47年 発行)の「山に因んだ話」から紹介です。 ********     本宮山と神霊の加護  作手郷の南端を東西に走る雁峯山系と西側を南北に走る巴山系の山脈が結びついて一段と高くもりあがっているところが標高七八九メートルの本宮山で作手の最高峯であります。山頂には杉檜の原始林が空をおおうて繁茂しております。ここは,作手村新城市一宮町,額田町の境界線に位して,三河一の宮の砥鹿神社の奥の院になっております。御祭神は大国主命でございますが,古来,霊験あらたかな神社として,近郷の人々の信仰あついお社でございます。毎年一月十五日の粥占祭は,その年の豊凶を占ってくださるというので,百姓が,お山をうめつくすまでに参詣したものでありました。  本宮山はまた武運長久の神社として,世人の尊崇をあつめておりました。戦争になりますと老若男女が,われもわれもと押しかけて,出征兵士の武運を祈願いたしました。それは,明治三十七,八年の日露戦役の最中のことでした。ある夜,作手のある部落の出征兵士の父親が,提灯をともして登山して,本殿正面の格子戸に,提灯をひっかけて,一心籠めて,息子の武運を祈願いたしました。祈願を終って気がつくと,先刻,格子戸にかけておいた提灯が,どこかへ消えてしまってみあたりません。そこで,山上で一諸になった人たちの灯をたよって下山したそうです。  一方満洲の広野で転戦していた,この父親の息子さんは,その夜斥侯兵として前線偵察にでかけましたが,途中で道に迷い途方にくれておりますと,前方の闇の中に提灯を一つみつけました。あすこに誰かいると思うと急に気強くなりまして,暫らく立止っていると,その提灯は,自分の方へ,だんだん近づいてきます。瞳をこらして,眺めていると,その提灯には,わが家の定紋がついていました。そちらへ近づくと,提灯は,もと来た道の方へ引きかえしますので,その後をつけて進みますと,幾時間かの後に,本隊に帰還することができて,立派に偵察報告をすることができました。この奇蹟的ニュースは三河一円にまたたく間にひろがりまして,参拝者は日に日に増加したときいております。  三河パークウエーの完通も目前に迫った本宮山は,日本電々公社の中継所を始め,各放送局の電波中継所の鉄塔が林立して,電波銀座として,時代の脚光をあびることになりました。 ******** 注)これまでの記事は〈タグ「つくで百話」〉で 【おまけ】  防災写真展の開催      写真家・防災士 三浦寛行 【期間】2019年9月1日(日)〜2019年9月30日(月) 【場所】子育て健康プラザmano 2階ラウンジ       開室時間 8:30〜19:00       岐阜県可児市下恵土5076番地       開館時間 8:30〜21:00       9月休館日 9月7日(土曜日) 【内容】東日本大震災発生3か月後から8年までの、1年毎の福島、宮城、岩手の被災地の写真54枚を展示。  東日本大震災からもうすぐ8年半となります。  関心がどんどん薄れているのが現実ですが、決してあの震災を風化させてはいけません。  東日本大震災以降、熊本地震、大阪地震西日本豪雨、関市上之保の豪雨、台風被害、北海道の地震と各地で災害が発生しています。  近いうちに起こると言われている南海トラフ地震への防災意識を高めるためにも、子育て世代の方々が写真を通して防災について考えるきっかけになればと考えます。お立ち寄りください。  防災啓発ドキュメンタリー映画「いつか君の花明かりには」の上映会も行われす。  詳しくは下記イベントページを↓   ◇防災啓発ドキュメンタリー映画「いつか君の花明かりには」上映会 in ala  三浦氏の今までの防災活動はこちらのFacebookページにまとめられています。   ◇情熱のソーシャルカメラマン @jounetsucameraman