寒露。「三間(サンマ)」は?
「今日は良い天気で気温が上がり…」と予報が伝えていましたが,朝は霧が出ており,その後も雲が目立ち,午後になって晴れてきましたが,“世間”ほどには気温は上がりませんでした。
残念
今日は,二十四節気の一つ「寒露」です。
寒露は「草花に冷たい露が宿る」という意味で,秋本番となり,山の木々が紅葉の準備を始めます。
朝夕の気温も肌寒さから“寒さ”に変わってきます。
出勤や登校,出かけるときに,“秋探し”をしながら周囲を見ていくと,これまで気づかなかった新しいこと・ものに出合えるかもしれません。
今日,新しい発見はありましたか。
昨日から“3連休”という方も多いと思います。子供達は休日を楽しんでいることと思います。
そんなことを考えていて「三間(サンマ)」を思い出しました。
秋の魚のサンマではありませんよ。
教育に関わってきたので,三間が“子供の成長に大切”として使いますが,社会人の生活について言われる方もあります。
「三間(サンマ)」は,「安全な空間」,「自由な時間」,「豊富な仲間」の3つの「間」です。
この3つの「間」が,子供の世界からは消えかけて(消えて?)います。
子供の成長にとって「三間(サンマ)」が,“心の栄養源”を生むものとなっていると思います。
子供達が外で遊べばないのは,ゲームが身近になったことだけでなく,「遊ぶ空間」が減り,「遊ぶ時間」が少なくなり,「遊ぶ仲間」が見つからないからではないでしょうか。
ネット,ゲーム,スマホ…
“悪人”扱いされますが,その存在が原因(問題)ではないのでは…。
「子供が読書をしなくなった」と言われますが,「三間」に課題はありませんか。 ○時間 学校で“読書をする時間”はあるでしょうか。家ではありますか。 その時間を“つくる”ようにしていますか。 ○空間 生活のなかに,いつも“本”がありますか。 子供が“手の届くところ”にありますか。 ○仲間 本を“一緒に楽しむ”人(他者)がいますか。 楽しんで読書をしているモデルはいますか。空間と時間が“削減”されると,仲間が減ってきます。それにより,人が大事にしなければならない「いたわり」とか「感謝」の気持ちが薄らいでしまいます。 「昔は良かった」というつもりはありませんが,昔の日本の家庭では,家族が世間の荒波の防波堤の役割を果たし,家庭は癒しの空間でした。親子の“信頼”と“愛”に見守られて子供が育ってきました。 「三間(サンマ)」は,子供だけでなく,親や家庭から消えかけて(消えて?)いるような気がします。 今一度,生活の「三間(サンマ)」を見直し,それを大事にする“生き方”をしたいと思います。 そこから「いたわり」や「感謝」の気持ちが,「形」になってくるような気がします。 いかがでしょうか。