「節分」の話題は,何?
朝は青空が広がっていましたが,気づくと曇り空になり,冷たい風が吹いていました。
寒い一日でした。
明日,先月のような寒気(寒波?)が日本列島を覆ってくるようです。
寒くなるでしょうが,雪は遠慮したいと思います。お天道様,よろしくお願いします。
2月になり,節分,立春が近づいてきました。
テレビCMなどで“恵方巻き”を目にすることが多くなりました。
この恵方巻きも,最近話題の“商標登録(出願)”が2005年にありました。その審査結果が2007年に出て…。
現在の状況を見れば,その結果はお分かりかと思います。
この時期に巻き起こる“恵方巻き商戦”は,大阪商人そしてセブンイレブンの発想とコピーの成果だと思います。
それだけに,学校(教育の場)で話題にすることを控えてきました。
中学校から小学校へ異動した最初は,節分の前日に「大江山伝説・酒呑童子伝説」を話題にしました。
節分の日には,『「鬼は外」というけれど…』と取り上げた学級通信を取り上げました。
節分に“恵方巻き”がくっついたことで,豆まきや柊・鰯の追儺行事と一緒に扱われがちですが,新しい催しです。それを知らずに,学校で話題になることに“違和感”を感じていました。
お子さんの学校では,節分の話題に恵方巻きが取り上げられていますか。
備忘録メモとして,恵方巻きの由来を。
由来には諸説あり,これが“正解”というものはなさそうです。
○ 1708年(安永5年)に「巻き寿司」が文献に登場し,それ以前にはなかったと考えられます。 ○ 大正初期,大阪の花街でお新香の海苔巻きを恵方に向かって食べて縁起を担いでいました。ただし,この当時に庶民まで浸透していませんでした。 ○ 1932年(昭和7年),大阪鮓商組合後援会が,チラシに「節分の日に丸かぶり。この流行は古くから花柳界に持て囃されていました。(略)一家揃って試食を願い本年の幸運を取り逃がさぬようお勧め申します。」と記載し配布しました。このチラシが,現存する最も古い資料です。 ○ 1949年(昭和24年),戦中戦後と暫くの間廃れていた恵方巻きの風習を,大阪鮓商協同組合の理事会で復活させることを決定しました。 ○ 1973年(昭和48年),大阪海苔問屋協同組が,寿司屋に海苔を納める時に「昔から節分の夜には恵方に向かって,家族で巻き寿司を食べると幸せが回って来ると言われています。」と記載したチラシを配りました。 ○ 1977年(昭和52年),大阪道頓堀で行われた「海苔祭り」の催しで,「巻き寿司の丸かぶり早食い競争」が行われました。これがマスコミに取り上げられ,全国の海苔祭りでも同様のイベントが行われ,多くの人が知るようになりました。 ○ 1983年(昭和58年),ファミリーマートが,節分に巻き寿司を大阪府と兵庫県で販売しました。コンビニで最初の発売でした。 ○ 1989年(平成元年),セブンイレブンが,広島地区限定で恵方巻きを発売しました。その後,1998年(平成10年)に全国発売を開始し,全国に知られるようになりました。 ※ 「恵方巻き」という名前は,1989年(平成元年)のセブンイレブンの発売で初めて使われました。それまでは,「節分の巻き寿司」や「丸かぶり寿司」と言われていました。こうして起源をたどっていくと,“花街”を外せません。それを子供との話題にすることに躊躇します。 “商売”として巷で盛り上がっているのと,子供への話とは別のことかと…。