集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

「お茶」は,何を飲んでいますか?

空0131。 天気のよい一日でした。朝から青空が広がり,暖かくなりました。  テレビの情報番組を見ていて,出演している若者のコメント(?)に「あれっ」と思うことがありました。  話題は「お茶」に関することで,「お茶を買って…」「お茶をいれて…」「お茶の葉は…」「ペットボトルで…  出演者が,お茶について体験や思いを述べていました。  番組の中では確かめていませんでしたが,若者は“お茶の葉”や“急須”を使ったことがない,あるいは知らないように感じました。  以前は,会議などは机上に“湯飲み”があり,緑茶が注がれていました。最近では,湯茶の用意はされない会議がほとんどで,あればペットボトルです。  湯飲み茶わんや急須を用意する会議は,少ないと思います。若者が目にする機会が減っています。  もう数年前の話になりますが,中学校で学校評議員会を終えた懇談のなかで,子供たちの箸の持ち方やナイフの使い方が話題になりました。  そのとき,「学校で指導する」のか,「家庭で身に付ける」のか,考えさせられることが,いろいろありました。  その頃の新聞記事に,「冬に家庭で飲むお茶は?」の高校生への質問で,「急須でお茶を入れる」のは21%でしかなく,急須の使い方を知らない生徒も多いということが載っていました。  また,会社で若い社員に“来客にお茶を出す”ことを指示したときの驚きを聞き,それを紹介しました。  会議室にいる取引先の方に,お盆に乗せてもってきた湯呑が出されましたが,何か変です。蓋が浮いているようです。蓋をとると,茶葉が盛り上がっています。  給湯室には,茶葉や急須,湯呑などが用意されていました。その前に立って,若い社員は「どうしよう」と思ったそうです。  誰かから「茶葉にお湯を注ぎ,少し待って出しなさい」と聞いていたので…。  若い社員は,湯呑に茶葉を入れ,そこにお湯を注ぎ……。  この若い社員は,家庭で経験したことはなく,インスタントコーヒーのようにお茶も出せると思っていたそうです。  最近は,ここで言う“インスタントコーヒーのように”も通じない若者がいるかもしれません。  持ち運び…,飲み継ぎ…,ペットボトルは便利です。  でも…。  以前,農林水産省が行っていた食料品消費モニター調査で,緑茶を取り上げたとき,最初に「1.知っている緑茶の種類」を尋ねていました。  そこに上げられたのは,
普通煎茶,深蒸し煎茶,玉露,かぶせ茶,番茶,川柳,玉緑,釜炒り茶,粉茶,芽茶,茎茶,棒茶,ほうじ茶,玄米茶,抹茶,抹茶入り玄米茶,固形茶,インスタントティー
の18種類でした。  さすがに全部を知っている方は少ないでしょうが,(普通)煎茶,玉露,番茶,ほうじ茶,玄米茶,抹茶あたりは,飲んだことや聞いたことがあると言う方が多そうです。  これだけ多くの種類のあるお茶を,味わわないのはもったいない気がします。  コンビニエンス(便利)と引き換えに,大事なものを“こぼして”いるような気がします。  みなさんのお宅では,急須を使っているでしょうか。  「お茶」は,何を飲んでいますか。