集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

「津波防災の日」

警報1105。  今日は,「津波防災の日」です。 さらに,初めての「世界津波の日」です。  「津波防災の日」は,東日本大震災から3か月後の2011年6月,津波被害から国民の生命,身体・財産を保護することを目的に「津波対策の推進に関する法律」が制定され,国として津波に関する調査研究の推進や防災対策の強化に取り組むことを宣言しました。  啓発の推進日として「津波防災の日」が定められ,この日の前後に関連する行事がいろいろと開催されています。  また,旧暦の11月5日は,1854(安政元)年に犠牲者が数千人に上った安政南海地震が起きた日です。  四国南方沖を震源とするマグニチュード8.4の地震が発生し,近畿や四国などを大津波が襲いました。前日の4日には安政東海地震が発生し,2千人以上が犠牲になっています。  安政南海地震では,大津波和歌山県広村(現・和歌山県広川町)を襲った際に,庄屋・浜口梧陵が収穫されたばかりの稲わらに火をつけて,暗闇の中で逃げ遅れた村人を高台に避難させ命を救った「稲むらの火」の逸話が残っています。  今年は,昨日(4日)10時に「緊急地震速報の全国的な訓練」が行われました。  当地でも,各戸に設置された防災行政無線から“訓練用の緊急地震速報”が流れてきました。  携帯電話のアプリ「ゆれくる」「防災速報」からは,訓練情報が通知されました。  訓練だと分かっていても,防災無線の“音”に,ドキッとさせられました。  大きな地震が続いています。津波は起きていませんが,いち早い避難が,自分の命を守る有効な手立てです。 作中1105。 「津波防災の日」の機会に,それぞれの「防災」について点検をし,「もしも…」のときに備えて,家族がどんな行動をとればよいか話し合っておきたいと思います。 【備忘録】  整理した資料の中に,「設楽教師の会 昭和53年度 例会だより」の冊子がありました。初任の頃に,「目を通して…」と渡されたものです。  毎回,輪読した雑誌・本の抜書きと例会のようすが,B4版にまとめられ,ガリ版刷りで作成されていました。  その中から。
  No.17 昭和53年9月26日(火)    「ちいさな原始人たち」   手塚治虫  久しぶりに父兄会へ行った。娘の担任のS先生が父親たちの意見を聞いてから話し出した。  「校門の横の小さな空地へ二年生の子を連れてって,PTAから寄付をうけた細い丸太ん棒をあてがって,何をするか見ていたんです。  いくつかのグループにわかれて共同作業を始めましたよ。一組は,ナワを拾って来て,二,三本並べてゆわえ,橋をつくろうとするのだけれど,ゆわえ方を知らないのでバラバラ崩れる。しかし長いことかかって,ついに橋げたつきの橋を拵えて,校庭の池に渡したんです。  また別の一組は穴を掘って棒をふた代わりにしました。別の組は,ノコギリを貸してくれといって二時間もかかってやっとまっ二つに切りました。  お母さん方はハラハラするでしょうが,切り終えた後,子どもはバンザーイと叫んでましたね」  あとで現場を見に行った。原始人の作業場みたいだった。  今さらながら,ナマの石とか棒とかの遊び道具こそ子どもに必要なのだと悟った。  しかし,一人ぼっちの子どもに与えるのは酷であろう。グループ単位に与えて,共同のチエをしぼらせ,共同作業を行わせてこそ効果があるのだろう。原始人達も恐らくそうしたように。    (PHP 十月号 p22)
【関連】   ◇稲むらの火