集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『芸人人語 コロナ禍・ウクライナ・選挙特番大ひんしゅく編』(太田光・著)

初詣0103。 青空の広がる晴れの一日でした。  大河ドラマ「どうする家康の放送があり、ゆかりの地の話題を聞くことが増えました。    ◇あいち家康戦国絵巻(愛知県大河ドラマ「どうする家康」観光推進協議会)  今日、出かける途中で、瀧山寺・瀧山東照宮大樹寺、そして伊賀八幡宮に寄り、参拝と見学をしました。  大樹寺では、初めて宝物の拝観をしました。ここには、松平八代・徳川歴代将軍(15代慶喜を除く)の位牌が安置されています。“将軍が亡くなった時の身長と同じと言われる大きな位牌の並ぶ様は圧巻でした。  天候もよく穏やかな正月、よい時を過ごしました。  何かと“お騒がせ”なことの多い印象の爆笑問題太田光氏ですが、その発言には“ブレないもの”があるように感じています。  太田氏が、朝日新聞出版のPR誌「一冊の本」に連載の「芸人人語」2020年十二月号から2020年八月号までをまとめた『芸人人語 コロナ禍・ウクライナ・選挙特番大ひんしゅく編』(朝日新聞出版・刊)です。  2020年12月に発行された『芸人人語』の第2弾です。  前作の発行は知っていましたが、手に取って読むことはしていませんでした。  雑誌とは違って21編の内容は、一気に読むのは大変で、一遍ずつ少しずつ“対話”し、“考え”て読み進めました。  表紙や帯、サイトに、
 我々はいじめが大好きだ。人は人の失敗が見たくて仕方ないのだ。それがお笑いだ。  笑いはいじめだ。言葉は「凶器」なのだ。  朝日新聞天声人語」よりも、やっぱり深くて鋭かった!待望の第二弾!  笑いも五輪も選挙も戦争も、やっぱり相方・田中も、世の中は全部つながっている――。  話題となった出来事から、人間の未熟さ・弱さを見つめ、世の中の深層をさらにえぐった珠玉の21編
と紹介がありました。していました。  はじめの「一 オワコン」を読み終えると、最後に(2020年十二月号)とあり、連載の掲載時期が分かります。  本書を読むとき、順に読んでいくのもよいでしょうが、「気になる頃(時期)」、「気になる出来事」から読むと、より考えることがあり、考えが深まるように思いました。  東京オリンピックのことは…  ロシアがウクライナに侵攻して…。  参院選挙特番で炎上して…  安倍元首相が死去し…  その時、その後、太田氏が注目したこと、そしてどんなことを語っているのか。  それについて、あなたは何を考え、どう語るのか。  時代を見つめ、未来(あす)を考えさせられる一冊です。  そして、世の中をみる“軸・芯”を再点検・再確認することを迫られるでしょう。  お読みになりましたか。お薦めです。  読書メモより
○ あのやりとりは何度も思い出す。あの時、私も、おそらく石原さんも、自殺予告をしてきた人物に向けて話していたと思う。私は「弱くていい」、石原さんは「強くなれ」と。何が正解なのかはいまだにわからない。 ○ それでも笑いが観たいというお客さん達だ。演者の私生活が知りたいわけじゃない。単純にネタが面白ければ笑う。その代りにつまらなければクスリともしない。 ○ 日本人もずっとそれを探しているが明確に表現出来ない。「思想」とも「信仰」とも違う「何か」だ。 ○ しかし今日本のテレビは、どの局でも政治番組やワイドショーの司会をコメディアンがやり、時に茶化したり、噛みついたりしている。これは日本の独自の進化だと思う。良いか悪いかは別にして。 ○ 言葉は凶器だ。たとえNGワードのものがあり、特定の言葉が使えない状態だったとしても、「正義」という意識の下、何の迷いもなく人を責め、追いつめる為に人間はあらゆる工夫をする。丁寧な書き方であってもいくらでもその人物の人格を否定することが出来る。 ○ 何ともしまらない話で、「池上無双」に対抗して、「太田無双」を狙ったら、方々から「太田無礼」と言われるという格好悪さだ。世間で常識を知らないと認知されている今の私が小林氏の炎上についての違和感を書いても、あまり説得力がないような気もするが、私にとって重要なことなので私の違和感を書く。 ○ 映画は人を傷つける。文学も、絵画も、音楽も。落語も漫才もそうだ。人間の存在自体がそうなのだ。我々はいい加減理解するべきだ。人を傷つけずに生きていける人間などいないのだということを。それでも人間という存在は必要なのだということを。 ○ 「正義は変わる」 / だから、日本のヒーローは、その時々の「正義」に「拠って立つ」存在でなけらばならない。つまり「正義そのもの」ではなく、「正義の味方」ということだ。 ○ 今、世界で唯一「暴力に屈しない」と言えるのは、ゼレンスキー大統領と、ウクライナの人々だけだ。 ○ 供述の言葉が本当ならば、今のテレビの動きは、犯人の思惑通りに進んでいる。何かを主張する為の手段が、殺人であっていいのか、テレビはそこに迷いがなくていいのかと思う。
   目次 一 オワコン / 二 変化 / 三 日米 / 四 国際社会 / 五 笑いと震災 / 六 伝える / 七 祭り / 八 運動会とオリンピック / 九 混乱 / 十 団結 / 十一 時代の価値観 / 十二 立つ場所 / 十三 笑うことはできるかな / 十四 ジョーカー / 十五 日本人の心 / 十六 あとの祭り / 十七 正義の味方 / 十八 桜・薔薇・ひまわり / 十九 指導者と国と世代 / 二十 不思議の国の…… / 二十一 参院選 あとがき
【関連】   ◇雑誌:一冊の本朝日新聞出版)   ◇爆笑問題(TITAN)   ◇爆笑問題のコント テレビの話YouTube)   ◇太田光代(@ota324)Twitter) 【おまけ】   ◇あいち家康戦国絵巻(愛知県大河ドラマ「どうする家康」観光推進協議会)