集団「Emication」別館

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父の日。『もしも徳川家康が総理大臣になったら』(眞邊明人・著)

花0620。 天気が回復し,晴れた日でした。予報が「暑い日になる…」と伝えていましたが,当地では風が吹いて肌寒さを感じる陽気でした。  今日は6月第3日曜日で「父の日」です。  5月の「母の日」に対し,「父親への尊敬と感謝の気持ちを伝える日」として「父の日」が制定されました。  沖縄県を除く9都道府県の「緊急事態宣言」は本日で解除され,愛知県など7都道府県は,7月11日まで「まん延防止等重点措置」に移行します。  重要なこと,大きな変化(変更)なのですが,日常の感染予防対策・措置や行動活動が大きく変わることはありません。  「○回目の発令で…」「第○波が…」  新型コロナウイルス感染症に対する"まつりごと)”を描く『ビジネス小説 もしも徳川家康が総理大臣になったら』(サンマーク出版・刊)が2021年3月に発行されました。早くに手にしましたが,厚い(430ページ)本で積読になっていました。  緊急事態宣言が解除の見通しになって読み始めると,一気に読むことができました。
 この物語には、歴史や政治の用語が多数登場する。  しかし、決して歴史書や政治の本ではない。歴史を、時代を変えた過去の人物たちが、日本の未来のために、社会を変え、組織を変え、自分をも変えようと奔走した物語である。  歴史にも、政治にも、無関心な日本人はいるかもしれないが、無関係な人は、いない。この物語は、何かを変えたい人にとって、無関心でも、無関係でもいられないはずだ。  いや、何も変わりたくない変えたくない人にだって無関係ではない。  なぜなら、急速に変化する時代に、変わらないでいるためには、何かを変えないといけないからだ。
 物語は,2020年4月,世界初のAIと最新ホログラム技術で復活した歴史上の偉人たちで構成された「最強内閣」の最初の閣議から始まります。  閣議を取り仕切るのは,官房長官坂本龍馬です。  偉人が,"歴史に残る戦いや生き様”を背景に,今の課題に立ち向かいます。  最強内閣は,"今の世の○○”に比しての最強と呼ばれるようです。  歴史上の偉人が政策は,彼らの生きた時代の判断ではなく,"現在の法・ルール”の下で実行していきます。  ここで思うのは,「なぜ,現在の政治はしないの」と。  ビジネス小説とありますが,「もしも○○したら…」と,仮想や仮定,空想を楽しみ,エンタメ作品・バラエティ作品として読むとよさそうです。  そして,偉人の語る"”,そして"言葉”に,考えさせられます。  「もし,他の偉人だったら…」,新たな総理大臣を任命し,組閣をしたら,違ったが楽しめます。  本書を読んで,新型コロナ禍を楽しんでみませんか。
組織図0620。
 読書メモより
○ 「この時代の民は平和に慣れ,自由を得ております。したがって,我らのように死の怖れを知りませぬ。(略) まずはこの時代の民にそのことを肝に銘じさせる必要がござる」 ○ 比較的スムーズに国民は指示に従った。(略) 明確に「あるべき姿」を示し,そのための「具体的な指示」を行った政府に対して,国民の中に"まずは従ってみよう!という空気が流れたのである。 ○ 作業を細かく分け,ひとつひとつの作業をシンプルに担当させる。決してマルチタスクにはさせない。シングルタスクによる能力の差は是正しやすく,課題発見しやすい。マルチタスクは(略) ○ 「治療薬がなく,治る見込みのわからない正体不明の病が人に映ったり,しかも病を持っている者も元気に動き回れるゆえ,いつうつされるかわからぬ,という人の不安こそがこの病のもっともおそろしいところでござりまする ○ 「これはあえてはっきり申しておく。すべての命を救うことはできぬ。病は,この病だけではない。(略) 我らにできることはいかに被害を少なく抑えるかじゃ。そのためには,最も危険なところに戦力を割く。これが我らの方針じゃ」 ○ 「おまんに聞きたいが,不安とはなんじゃ?」  「不安とは,何もせんもんがかかる病じゃ」  「この時代のもんはあまりに人任せじゃ。自分で動かねば,不安という病に取り憑かれ,何も考えんようになってしまうぜよ。その方が,流行病などよりよっぽど怖いぜよ」 ○ 「しくみというものは,必ず正しいというものはない」  「しくみは世の中と話しながら作るものじゃ」 ○ 「一番怖いのは生身の人間だ。AIを作り出すのも生身の人間なら,利用するのも人間だ。今の世間を見ろ。皆が熱狂し,考えることをやめて,最強内閣の言うがままだ」 ○ 「愚かであるからこそ,進むぜよ。自由と不自由との折り合いをつけ,愚かさを過去から学び,未来をつくるぜよ。上に立つ人だけが必要なことではないきに」  「おまんの自由の裏側には不自由なもんがおるということを肝に銘じることじゃ。(略)」
  目次 プロローグ 第1部 最強内閣、始動。  1 日本をロックダウンせよ!  2 龍馬と秀吉の記者会見  3 全国民に50万円を10日で配る方法  4 独裁者、信長の交渉  5 この国が罹っているほんとうの病  6 リモート国会と歌舞伎町再編計画  7 リモート万博開催  8 北条政子の演説と解散総選挙 第2部 この国のリーダーに相応しいのは誰だ。  9 失踪  10 経済か命か  11 令和版“楽市楽座”  12 獏を探せ  13 対立  14 信長の野望  15 綱吉と吉宗  16 戦いを訴える  17 論争巻き起こる  18 暗殺  19 攘夷  20 敵はスペード  21 天下分け目の対決  22 日米首脳会談  23 賢者の意思  24 別れ エピローグ 参考文献
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