集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『「面白い!」のつくり方』(岩下智・著)

紫陽花0619。 朝から雨が降って,予報通りの天候でした。  出先では傘をささずに過ごすことができ,助かりました。  久しぶりに公共交通機関電車)を利用しました。思った(心配した)よりも乗客は少なかったです。  でも,用事の先では…。  感染予防の対策,行動に十分気をつけ,一日を過ごしました。  書架に並んだ"ちょっと目立った”一冊です。表紙は緑に白い文字,題名の「面白い!」,親指に刺さったオレンジ色の蜜柑…『「面白い!」のつくり方』(CCCメディアハウス・刊)を読みました。  面白いのと,そうでないのと比べれば,「面白い」のが良さそうです。  しかし,面白ければよいかというと,同じことも「ふざけるな」と言われてしまうことがあります。  "面白い”って難しいです。  そんな「面白い」を考え,見つけ,作っていくことを,著者が"面白く”述べています。
 SNSを使った言葉によるコミュニケーションや、写真や動画の加工・投稿などを通して誰もが自己表現をするのが普通になった現代。 (略) 本書はそうしたみなさんに向けて、「自分なりの」面白い表現を生み出すためのメソッドを提供します。  自分の面白さのツボがどこにあるのか知るための「面白さの地図」。  自分が無意識に惹かれている面白さを抽出するための「面白さの観察」。  そして、その面白さを言語化した「面白さの法則」。  これであなたも、自分ならではの「面白いアウトプット」ができるようになります!  仕事を、日常を、人生を、もっと楽しくしましょう。
 第2章で,著者の考える「面白さ」について,用語や言葉の辞書的な説明をはじめ,さまざまな視点,切り口で述べています。一つずつ述べ「面白さの地図」を描いていきます  その地図づくりで,第2章の紙面が多くなっています。  第5章で,面白い表現をするための5つのステップを述べています。
1. 「余裕」を持つ 2. 「よそ見」をする 3. 「観察」する 4. 「法則化」する 5. 「表現」する
 これを聞いただけで,「なるほど」とは思えませんが,具体的なこと・状況から説明され,
 「鳥の唐揚げ」が「鳥の形に似ている」と面白くなる  「調理されたもの」が「素材そのものの形に似ている」と面白くなる  「できあがったもの」が「その素材を想起させる」と(皮肉的な)面白さになる。
ステップの意味や内容が分かってきます。  でも,"分かった”からは"面白い”が生まれてこないような…。  著者と一緒に「自分の"面白さの地図”」を描いてみてはいかがでしょう。  これまで見ていたもの,出会ったことが,"5つのステップ”で,新しいものに見え,面白くなってくるでしょう。  "面白い”を楽しみ味わう一冊です。   読書メモより
○ 「どういう表現が人に『面白い』と思ってもらえるのか」を知るためには,とにかくたくさんの経験を積むことが一番です。身もふたもないように聞こえるかもしれませんが…。 ○ ある対象が五感を通じて「惹きつけられるような何らかの魅力がある」と脳が「知覚」できたときに,人は「面白い」と感じる ○ 「共感による面白さ」を「自分と『同質』であることに感じる面白さ」と考えてみると,その反対は「自分と『異質』であることに感じる面白さ」ということになります。 ○ 例えば,もぎたてのリンゴが目の前にたくさんあるとしましょう。単純にそれを仕分けするだけなら「区別」なのですが,それを一級品と二級品にわけると「差別」になる,ということです。しかし,(略) ○ その証拠に,「笑い」は周囲の人間に伝染します。(略) これは,いわゆる「喜怒哀楽」のどれよりも感染力の強いものです。 ○ これはもはy「正解なんてない」と考えた方が,ある意味では正しいのかもしれません。しかし,そこは逆に(略) ○ 「ずらす」ということは「視点を変える」ということです。 ○ 「主観」を「客観」に晒す
   目次 はじめに 第1章 面白いってなんだろう? 第2章 「面白さの地図」をつくろう 第3章 「面白さの観察」をしてみよう 第4章 「面白い! 」のつくり方 第5章 「面白さの法則」を見つけよう 第6章 なぜ「面白さ」が必要なのか あとがき 〈参考文献〉
【関連】   ◇岩下 智 (@i_Shuttle)Twitter)   ◇岩下 智(note)