皆既月食。1.(3) 作手村の地質 (わたしたちの村)
朝,晴れていましたが,昨夜からの強い風が吹いていました。日中もよい天気でしたが,風が冷たく寒い日でした。
今夜,スーパームーンで皆既月食です。晴れており,“赤みを帯びた満月”が綺麗に見られそうです。
全国的に皆既月食が見られるのが,2018年7月以来3年ぶりです。そして,スーパームーンの皆既月食が日本で見られるのは1997年9月以来24年ぶりだそうです。
20時過ぎに始まる19分間の皆既月食,しっかり観察しましょう。
郷土読本『わたしたちの村 つくで』(1995・平成7年 改定発行)の「一、自然のようす」からです。
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(三) 作手村の地質
新城市を流れる豊川にそって,中央構造線と言われる日本で一番大きい断層(地層のくいちがい)が通っています。
作手村は中央構造線の北がわ(内帯)にあって,地質をつくる岩石を大きく分けると,花こう岩と変成岩類です。
○作手村のれき層と泥炭層
作手村の中央に南比に長く,れきが分布しています。大きなものは直径2メートルもあります。花こう岩や領家片麻岩のれきで,いずれも角がとれています。このれきは,約2000万年から1600万年前に,作手高原のまわりに高い山があり,そこから岩が流れ落ちてきてつもったと考えられています。
泥炭
作手村の湿原の下には泥炭層があります。これは,沼地に生えた植物が,低温・多湿などが原因で,くさって土にならずに,植物のせんい質を残したまましだいに炭化(炭のようになること)して,数メートルのあつさになったものです。
姶良火山灰
姶良火山灰は,今から二万一千年から二万二千年前に,南九州で火山の大きな噴火があり,ふきあげられた火山灰が西風にのり,広い範囲に降ったものです。
作手村の清岳の道路端と,古宮城址の前の泥炭層の中から発見された火山灰のあつさは,8センチ前後で,黄褐色をしています。
この火山灰の層は,湿原をつくる泥炭のつもった年代を知るのに大変役立っています。
《上図 作手村の地質》
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注)これまでの記事は〈タグ「わたしたちの村」〉で
注2)郷土副読本は,小学3,4年生に向けて「ふりがな・るび」がたくさん付いていますが,掲載にあたっては省いています。
注3)多くの写真や図版が載っていますが,すべてを紹介(掲載)していません。ご了承ください。
《図 左上:構造線 左下:れき層 右:村内の分布》
《図 泥炭と姶良火山灰の説明》