集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

大雨。俗信(2) (続 つくで百話)

花0704。 梅雨前線の影響で,九州地方に記録的な大雨が降り,大雨特別警報が発表されました。

 愛知県東部も大雨が予報・警戒されていましたが,激しい雨ではなく,日中は小雨でした。

 河川氾濫や土砂崩れなどで大きな被害が出ています。天候が回復し,早い復旧が進みますように。

 『続 つくで百話』(1972・昭和47年11月 発行)の「俗信」の項からです。

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    俗信

 一、衣に関するもの

(つづき)

鼠が着物や帽子を食えば喜び事がある

人の死んだことを聞いた日に着物を裁つな

女の腰巻の端をくけると人中で恥をかく

三歳前に張り替えの着物をきせると剛情になる

首筋にほくろのある人はいい着物が沢山着れる

男の着物に横のあてつぎをすると怪我をする

足袋をはいて寝るものじゃない

申の日に着物を裁つと人中で赤い顔をする

糸屑をつけたまま張りものをするのは恥だ

糸屑を着物に縫いこむと着た人が死ぬ

辛の日に織ったり裁った着物は寺へあげる

庚申の日に草履をおろすな作ってもいかん

出かけに草履の緒がきれるのは凶事の前兆

衣類は北向に干すな

袖をかぶるものでない

人の頭道具を拾うと頭痛がする

櫛をなくせると苦をなくすという

己の日に着物を裁つと身を断つといって忌む

衿を折って着るものは仏様だ

未の日には機を立てぬ

出世前のものに横つぎを使うな

着物の下の襦袢を長く出すとお天気が変わる

夕方着物を裁つものじゃない

綿作りの時ごみを入れると主が死ねば世にでるといって病ませる(綿入れをつくるとき)

草履と下駄を片ちんばにはくとみさきがとりつく

櫛を拾うと若さを増す

衣服を着たまま縫うと親の死目に会えない

機をへるときは墨をつけるものだ

夕方着物を裁つものじゃない

(つづく)

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 ※冊子の記述,用語には,現在に合わないものもあります。

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