作手の剣道(9)(続 つくで百話)
陽気のよい春の日でしたが,“緊急事態宣言”の発出により沈んだ気分の巣ごもりの一日でした。
ニュースで,大村知事が「新型コロナ対策として県として独自の“愛知県緊急事態宣言”を10日午後に発出する」と発表したと伝えていました。
これにより,新たに営業自粛とする店舗が増えたり,学校の臨時休業が延長されたりすることでしょう。
関係のみなさんが,対応に苦慮しているようです。
午後,6月に予定されていたことが11月に延期されたとの連絡が入りました。仕方ありません。
新型コロナウイルス感染拡大の早い終息を強く願います。それまでガマンです。
『続 つくで百話』(1972・昭和47年11月 発行)の「作手の剣道」の項からです。
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剣に生涯を捧げた峯田与忠一
晩年の隠遁生活
(つづき)
作手へ隠遁した彼は,きし夫人との交渉を断ち,別居生活に入りましたが,夫人の没後,新城町の最勝院で,その法要を営んだことがありました。法要を終わって散会する前に,彼は所持していた珠数の紐を切って,珠数の球をバラバラにして,門下生など,その日の列席者に配りました。その球は,象牙でつくられた骸骨でした。ここにも彼の思想哲学の一端がうかがわれると語られる門下生の林孫市氏は記念の数珠球を,今も大切に保管しておられます。
彼は,生前杉平川から長さ一メートルくらいの川石を拾いあげて,峯田家の墓地に運び,自分の墓碑としました。その碑面には,彼の手でがかれた『○一劔魂』の文字が刻まれています。これをいかに読かべきか。当時の彼の言動から推して“一切を剣にうちこんだ,わが魂も空し”と解することには無理があるでしょうか。彼が是非も無き世の成り行と観じその寓居を“無是非庵”と称したことにも,その心境がうかがわれます。
終戦後は,自分はすでに死んだものであると宣言し,自ら戒め寓居に閉じこもっておりましたが,門下生の今泉博,入山治平,林孫市の三名が発起人となって「峯田与志一を囲む会」を新城市の清藤で催した時の記念写真が前頁のものです。会場に清藤を選んだのは,東三錬武会当時,会の会合は,いつも清藤でやって大いに気勢をあげた,ありし日を偲ぶよすがにもと考えられたからでありました。案内をうけたものは,全員参加して,和やかに語りあったことでした。彼はこの写真の裏面に「過去に於ける最上の生活を神仏に感謝し,現在の老衰の苦悩を忍ばむ」と書いて,朋輩知己の知遇に感泣したときいております。
昭和三十五年一月十四日,彼は忽然として他界しました。享年七十四才。あまりにも呆気ない末路でありましたが,彼は,その壮年時代に精魂をうちこんだ剣道によって,幾多の俊秀を育成したことに満足して瞑目したことでありましょう。 (峯田通俊)
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【おまけ】
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— Audi (@Audi) March 20, 2020
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— オリックス・バファローズ (@Orix_Buffaloes) April 1, 2020
We are #Volkswagen. Thanks for keeping your social distance! #FlattenTheCurve pic.twitter.com/JeY27epjhl
— Volkswagen News (@volkswagen) March 23, 2020