集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

民具について 『家具調度』(続 つくで百話)

張り紙0216。 朝から雨が降り続いた一日でした。  帰宅時も雨,しかも濃い霧が出ていて,わずか先も見えないような白い景色でした。さらに,気温が14度もあり,ちょっと心配になる気温でした。  明日は,西日本で大雪が予想されています。当地はどうかな…。  地下街のトイレに,手洗いを呼びかける新しい張り紙がありました。  手洗いと一緒にある液体石鹸が,「殺菌・消毒」の効果があることも説明されていました。  新型コロナウィルス,新型肺炎の予防対策です。ありがたい表示でした。  『続 つくで百話』(1972・昭和47年11月 発行)の「民具について」です。 ********     民具について   小林 峰田好次 家具調度  家具調度の大方は専門の指物師や大工の手で作られた物であって,極少数簡単なものの自家製品が見られる程度である。  唐戸(作手では“かろうと”)  「やい 庵の着物をだいといてくりょう…」  「縞のかい,黒いのかい」  夫妻の会話である。唐戸は巻物や書類入れにも用いたが,大ていは衣料の入れ物であった。衣料も,絹物は少なく木綿や麻なので箱を開くと,古風な藍の香が親しくかおるのであった。多くは杉材で,稀には桐材もある。  大きさも一定していなかったようで,縦二尺八,九寸,横一尺五,六寸身の高さ一尺五寸,蓋の高さ三寸,蓋は上面を平に取ったもの,山形,かまぼこ形のものなどある,身の外側両面に二本宛の竪木を打ち堅牢と装飾を兼ねたものもある。身に蓋受けの木わくを打つ,上物の底は上げ底であり,前面に錠前が打ってある。 つづら0216。 つづら  同じく衣料入れに,つづらがあった。  「つづらはこの辺では“両掛け”といってな,嫁入りの時持って来たもので,一円か一円五十銭ぐらいで買えたものだ。竹で網代に編んであって,中は紙が貼ってあって,外は黒塗りだった。蓋は蝶番で真中から少し向うで上へ折って明けれるようにこさえてあった,それでも両掛けを持って嫁いって来れる人はよい方で,風呂敷包み一つで来る人が多かったものだ。」と,古老の話である。  左右両側に,コの字を立てた形の鉄ワクを取着け,これに担ぎ捧を通して担いだので両掛けと呼んだのであろうか。  明治以前であって見れば,農家では箪笥長持などは夢であり,唐戸,つづらさえ古老の言の通りであったろうと,首肯ずかれるのである。年古りて煤と塵に汚れ黒ずみながら,それ等はそれ等なりに風格を以って何かせまり来るものを感ずるのである。 ******** 注)これまでの記事は〈タグ「続つくで百話」〉で 注)『つくで百話』の記事は〈タグ「つくで百話」〉で 【おまけ】  先日,西武・そごうのCMの話を聞きました。  大相撲の炎鵬さんが登場する『わたしは、私。 炎鵬の逆転劇』 です。  次の文章の上から下まで順に読んでいきます。ネガティブな話ですが,『さ、ひっくりかえそ』で,そこから文章を遡って読み上げます。  印象が変わっています。文章は何も変わっていないのに,ネガティブが「ポジティブ」になりましrた。
「大逆転は、起こりうる。  わたしは、その言葉を信じない。  どうせ奇跡なんて起こらない。  それでも人々は無責任に言うだろう。  小さな者でも大きな相手に立ち向かえ。  誰とも違う発想や工夫を駆使して闘え。  今こそ自分を貫くときだ。  しかし、そんな考え方は馬鹿げている。  勝ち目のない勝負はあきらめるのが賢明だ。  わたしはただ、為す術もなく押し込まれる。  土俵際、もはや絶体絶命。」 さ、 ひっくり 返そう。