集団「Emication」別館

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「作手村姓氏考(その4)」(続 つくで百話)

花0122。 曇り空の一日。  雨が降ることはありませんでしたが,寒さの増した日でした。予報がこの先の“冬の天候”を伝えています。“いつもの冬”になるのかな…。  『続 つくで百話』(1972・昭和47年11月 発行)の「作手村姓氏考」です。 ********     作手村姓氏考(その4) ──太田亮著 姓氏家系大辞典抄録── 井上 イノウエ 1. 諸国の井上郷 井上村より起る。安倍姓 三河発祥の井上氏は安倍倉橋磨呂の裔,三河国人安倍貞吉の子清秀 義父井上清宗(満実十八世孫)の氏を冒す。藩翰譜に「主計頭源正就は半右衛門清秀が三男也。清秀誠は阿部大蔵少輔定吉が子とぞ聞こえける。定吉の家女懐妊の事ありて後井上半右衛門尉某が家に嫁して男子を産む。是即ち清秀なり。今井上の子孫鷹羽を紋とすること これ阿部の定紋たればなり。清秀成人の後に大須賀五郎左衛門尉康高の手に属す。阿部大蔵少輔が贈大納言家に忠を尽せし事は大久保物語,家忠日記増補,阿部四郎兵衛入道が記事に詳らかなり。合せ考うべし。又井上は河内守頼信朝臣の三男 井上掃部助頼季の後なりという。と見ゆ。この裔上総鶴舞六万石。家紋 黒餅に八鷹羽,井桁 角の内向い雁金 黒麦 結び雁金。 石原 イシハラ  山城国に石原郷 武蔵 三河 甲斐 上野 美濃に石原村あり。 1. 清和源氏斯波流。三河国宝飯郡発祥の石原氏あり。家伝に,先祖は斯波氏の支族にして,三河国石原村に住せしより家号とすと。義幸 家康に仕う。家紋 丸に二引,三巴,杏葉。又碧海郡古井村古屋敷に石原惣左衛門(或は惣兵衛)あり。細川左馬前安世に従い幡豆郡細池村より此処に移る。同彦右衛門永録年間六名村に移るといい。又同郡水晶山八幡宮祠官に石原氏あり。 稲吉 イナヨシ 1. 上古皇室御料田管理のため各地に派遣された皇族を稲置と称す。尾張の稲置の子孫,丹羽郡大県神社の上官となり稲木を姓とす。稲城 稲因稲吉等何れも同族なり。奈良朝時代には吉をキと訓みたるが後年ヨシと訓むに至れり。 2. 三河地方の開田の進むにつれて尾張の稲吉氏も漸次三河地方に進出し幡豆郡宝飯郡設楽郡の稲吉氏の祖となれり,作手の稲吉氏は設楽郡西郷村の稲木より移りたるか。 石田 イシダ  諸国の石田郷,石田村より起るもの多し。 1. 三河の石田氏 宝飯郡下地城谷屋敷 或は下地城貝津は石田玄蕃の居城なりしと。二葉松以下に見ゆ。浄玄は式部丞友利といえり。また八名郡吉田村に石田式部あり。 (つづく) ******** 注)これまでの記事は〈タグ「続つくで百話」〉で 注)『つくで百話』の記事は〈タグ「つくで百話」〉で