「狸の腹鼓」(つくで百話)。新米「ミネアサヒ」。
昨夜から今朝にかけて強い雨(豪雨?)と強風(暴風?)でした。明け方には停電になりました(寝てたけど)。
日中は,雨は降らず屋外の活動もできましたが,強風が吹き続けて物が飛ばされそうでした。
荒れた天候の一日でした。
『つくで百話』(1972・昭和47年 発行)の「怪奇物語」から紹介です。
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狸の腹鼓
上小林の峯田英一さんの宅地になっている所は,昔,伝右衛屋敷といって,伝右衛門と云う人が住んでいました。ある夜,狸が裏の山に来て
「伝右衛サがでんつくだ」といって腹をポンポコポンと叩きました。伝右衛門さんは,狸の声にこたえて「そういう奴がでんつくだ。」とやりかえしました。狸はまた,「伝右衛サがでんつくだ。」と呼って腹をポンポコポンとたたきます。伝右衛門さんも負けずに,最初の言葉をくり返しました。この時伝右衛門さんは,狸と呼ばりっこをして負けると死んでしまうと年寄りが話したことを思い出して,こりぁ大変なことになったと気がつきました。
そこで伝右衛門さんは,咽喉が乾くと,囲炉裡にかけてあった茶釜のお茶を飲んでは,狸との呼ばりくらべをつづけました。長い間狸とやりとりをしている中に,茶釜の湯を皆飲んでしまったので,背戸口の井戸へ行って,二度,三度と水を飲んできては,狸との呼び合いをつづけました。
その中に狸の声が聞えなくなったので,やれやれと安心して,疲れていたままにグッスリ寝込んでしまいました。
翌る朝,伝右衛門さんが,背戸口をでてみると,血まみれになった大狸が腹の皮を破って死んでおりました。
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実りの秋を迎え,サツマイモや里芋,茄子などを味わえています。そして,稲刈りがすみ「新米」となりました。
まだ昨年の米が残っていますが,新米を炊きました。美味しゅうございました。
当地の米は「ミネアサヒ」です。
ミネアサヒは,1980(昭和55)年に品種登録された,愛知県の山間技術実験農場(現:農業総合試験場山間農業研究所)で,中山間地域に向く良食味米として育成され銘柄米です。
米粒はやや小粒ですが,まるまるとして光沢があります。お米本来の粘りと甘みがあり,小粒ながらも炊き上がりにはツヤツヤとした光沢があります。
みなさん,新米を食べましたか。今年の米も美味しいですよ。
◇「幻のお米ミネアサヒ」PR動画(YouTube 作手小学校 2016/03/23公開)
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