集団「Emication」別館

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思う…。『かみさまのはなし』(藤田ミツ・原作)

向日葵0722。 梅雨の続く日,曇りですが,ときどき雨が強く降ってくる一日でした。大雨の被害も出ているようです。梅雨明けが待ち遠しい日です。  参議院選挙の結果に思う…。  昨夜の選挙特番で扱った話題へのコメントに思う…。  吉本興業に関わる情報と会見に思う…。  ネットから得る情報から,思うことの多い一日。  この本の帯に,
祝 令和の幕開け 美智子さま天皇陛下に読み聞かせた子どものための『古事記』が復刻
とありました。  平成の頃,話題になった話だそうですが,この本で初めてしりました。  アマテラスオオミカミスサノオノミコトヤマタノオロチ(八岐大蛇),オオクニヌシヤマトタケル,草薙の剣…  神さまや神話のことを聞いたことはありますが,「知っていますか?」と問われて,「はい」と答えられるほど知っていないような気がします。  この『かみさまのおはなし』(講談社・刊)は,幼い子供達のために『古事記』の話を書かれた図書で,美智子さま(平成の皇后)が,天皇(令和)に読み聞かせをしたものだそうです。  その図書が,80年ぶりに復刊されました。
神さまたちは,どうやって 日本の国を つくったのでしょう。 日本には 国づくりの おはなしが えがかれた 『古事記』という本が 伝えられています。 むかしむかしにかかれた 『古事記』を, わかりやすく よめるようにしたのが この本です。
 1940(昭和15)年に刊行された児童書『カミサマノオハナシ』(藤田ミツ・作)の復刻本です。  原作者の藤田ミツ氏は,大阪で自身が経営する幼稚園の子供達の教育に,亡くなる間際まで精魂を傾けた方だそうです。  子供達に,『カミサマノハナシ』を読み聞かせることで,古典文学に触れ,“日本という国”がどのように生まれたのかを伝えようとされました。
 この『カミサマノハナシ』は,陛下が幼少のころにご自分がお読みになっていた本でもあり,美智子さまから,「子どもたちに読ませるのに,よい神話の本がないでしょうか」と尋ねられた陛下がお勧めになったそうです。  当時,大阪で幼稚園経営されていた藤田ミツさんは,『古事記』をやさしい言葉に直して園児たちに向けて語っており,それを本としてまとめたそうです。毎年,二月の建国記念の日の時期になると,藤田さんは長い物語を少しずつ区切って読み聞かせしたとのことでした。幼稚園で使われただけあって,話しかけるような心地よいリズムや,読み聞かせている最中の子どもたちとのやりとりが目に浮かぶようなストーリー展開になっています。
 平成から令和へと時代が移っていくなかで,天皇の姿や皇室のようすが注目されました。  この図書も,注目される一冊かと思います。  「科学の世に,何が神話だ。神様だ。」という声もあるでしょうが,大人も子供も,改めて“万葉集に描かれた世界”に触れるのは,意味あることだと思います。  親子でいかがですか。
   もくじ はじめに 一 高天原のまき  国生みのお話  神生みのお話  天岩屋のお話 二 出雲のまき  やまたのおろちたいじのお話  国引きのお話  因幡の白うさぎのお話  おおくにぬしのみことのお話  小さい神さまのお話 三 高千穂のまき  国づくりのお話  国ゆずりのお話  ににぎのみことのお話  山さちひこと海さちひこのお話 四 大和のまき  四人のみことのお話  大和えんせいのお話  大和とういつのお話 (復刻提案者として) 美智子さまと子どもたちの本箱 昔の取材メモより──渡邉みどり 令和版『かみさまのおはなし』について──赤橋幼稚園理事長 松塚正道
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