「だいくさんの話」《生活の移り変わり 7》
今日も青空の綺麗な“晴れの日”でした。ただし,吹く風は冷たく,時に強く吹いて,とても寒い日でした。
明日も晴れて寒い日になるようです。暖かくして過ごしましょう。
午前中,市内の学校にお邪魔して,校長先生からお話を伺いました。
最近の学校のこと,授業力のこと,校長会のようす,教育委員会のこと…
方針と活動,そして成果や希望,絶望…
お話を聞きながら,共感と共有そして協働の難しさを思いました。
その対策・対応について意見交換をし,これからへの展望を描きました。
先生,ガンバレ!
文集「こうやまき」から,「生活の移り変わり」の一話です。
********
『だいくさんの話』 (文・巴小3年 男子)
ぼくの家では,昔からだいくさんです。おとうのおじいさんが,だいくさんで,その次のおじいさんもだいくさんです。ぼくのお父さんもだいくさんです。今では,とてもいそがしくて休むひまもありません。だいくさんにも日曜日があったらいいなぁと思いました。ぼくは,いろいろおじいさんやおばあさんに話を聞いて,昔からのだいくさんの日当についてきいてみました。
おとうさんのおじいさんの時,つまり明治四十二年ごろは,45センだったそうです。そのころの日当は,米3じょうといったそうですが,今では米じょうばかりの日当ではありません。
さけとくらべてみても昔は一しょう買うには一日はたらいても買えないぐらいだったのに,今では,三じょうからかえます。これだけ日当がたかくなったわけです。
それでは昔の日当を少しばかりおぼえていることをきいてかいてみました。
******
明治42年 45セン
大正2年 80セン
昭和8年 2円
昭和14年 2円50セン
昭和15年 3円
昭和19年 5円
昭和20年 6円
昭和26年 250円
昭和30年 500円
昭和32年 800円
昭和33年 900円
昭和34年 1,000円
昭和36年 1,200円
昭和38年 1,500円
昭和40年 1,800円
昭和43年 2,000円
昭和44年 2,300円以上
******
だいたいですが,おじいちゃんの生まれた時は四十五セン,おとうさんの生まれた時は,二円五十セン,ぼくの生まれた時は千円。おとうさんの生まれた時は,おじいさんの生まれた時の五ばい,またぼくの生まれた時とくらべれば四百ばいにもなっています。
昔は,どこまででも歩いていったのでお金もいりませんでした。今では,自どう車がなくては,しごとができません。作手村のうちでもとまってしごとをしたのが今では,とよはしでもどこまででもかよっています。車などができて仕事もふえました。お金もたくさんもらえるようになりました。ぼくも時々なりたいなと思いますが,でも,いやなこともあります。それは,足や手にけがをすることがあるからです。おじいちゃんも一年半ぐらい前に,電気のこで足を切ってしまい十五はりもぬうほどのけがをしました。でも,おじいちゃんは,もういやだともいわず,道具ばこをさげて,仕事に行きます。そんなおじいちゃんやおとうさんがぼくは大好きです。
********
日当の金額が書かれていますが,社会の変化を知る貴重な資料だと思います。お父さん,お爺さんが,よく記録・記憶していたものだと感心しました。
現在は,仕事の働き方や内容が変わっていますが,この資料に書き加えるとしたら,どのようになるのでしょう。