『日本が売られる』(堤未果・著)
今日も冬の天候でした。
出先に「暖かいかな」と思って向かいましたが,途中で雨になりそうな暗い空もあり,期待したほどではありませんでした。
着る服が一枚ずつ増えているような…。だるまさんにならないように気を付けます。
びっくりする話が,次々と出てきます。
「◯◯法の改正」「◯◯制度の撤廃」…新聞の紙面に小さな見出しがあったような気がしますが,話題にはなっていません。
そうした話題について述べている『日本が売られる』(幻冬舎新書)を読みました。
そして奇妙なことに,この法律が動く時はいつも決まって何か別の大ニュースにかき消されるのだ。現在の“政治”では,政府の提案が覆えされることは,「民主主義のルール」から起こらない状況です。 それぞれの提案は,「これからの日本のため」にされたものです。どれも必要なことなのでしょう。 でも,著者は「裏がある」と言い,18の「売られる」ものを具体的に述べています。
必要なのは,長時間安く働かせる使い捨ての外国人労働者だろうか? それとも国が責任をもって,災害大国の我が国で緊急時に頼れる技術がしっかりと伝承されるよう,自国の若者が長く勤務でき,その技術がちゃんと受け継がれてゆくような労働環境を整備することの方だろうか?「それは,極端な話だよ。」という声がありそうですが,著者の指摘に“説得力”を感じます。 何事も「正と負」「得と損」と表裏があるものです。一面だけで判断してはなりませんが,日本の行く末に大きな不安を持ちました。 「良いこと」ばかり言う“政治”に疑問を持ち,説明を求めていくことが大切でしょう。 本書から事柄の「表裏」を見つめ,それを判断し,自分の考えを持てるようにすることは重要です。 若者,中高生に読んでもらいたい一冊です。
目次 まえがき いつの間にかどんどん売られる日本! 第1章 日本人の資産が売られる 水が売られる/土が売られる/タネが売られる/ミツバチの命が売られる/食の選択肢が売られる ほか 第2章 日本人の未来が売られる 労働者が売られる/日本人の仕事が売られる/ブラック企業対策が売られる/ギャンブルが売られる/学校が売られる/医療が売られる ほか 第3章 売られたものは取り返せ お笑い芸人の草の根政治革命〜イタリア/92歳の首相が消費税廃止〜マレーシア ほか あとがき 売らせない日本 参考文献【関連】 ◇堤未果 (@TsutsumiMika)(Twitter)