「おばあさんから聞いた昔の正月」《村の行事 17》
今日も日差しがあり暖かい一日でした。
朝夕の気温が低くなり,夜は“鍋”が似合う季節となってきました。
NHKの連続テレビ小説『まんぷく』のモデルとなっているのが,「インスタントラーメン」を生み出した日清食品の創業者 安藤百福さんとその妻 仁子さんです。
その日清食品のチキンラーメンと,サントリーの金麦がコラボしているのをご存知ですか。
ビール,発泡酒のCMの最後に鍋が映り,そこにラーメンが…。
そのCMのラーメンに乗る卵に「チ」の文字があり,それはオブラートに印刷(?)されたものだそうです。
そして,そのオブラートは,当地の瀧川オブラートの製品です。
鍋の美味しい季節です。「#チ金麦鍋やってみた」で投稿してみてはいかがですか。
文集「こうやまき」から,「村の行事」の一話です。
お正月の話が続きます。
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『おばあさんから聞いた昔の正月』 (文・巴小5年 男子)
おばあさんが子どものころの正月は三回あって,その中で今ぼくたちが正月といっている新正月は,学校へ式を
やりに行っただけだそうです。特別なことをするのは,旧正月ともちい正月でした。
旧の正月には,かど松を立てて,しめかざりをしておそなえもちを神様や仏様にまつりました。旧の一月一日(二月六日)は,朝暗いうちに新しいげたをはいて氏神様へおまいりに行きます。父は若水といって,手おけにひしゃく十二はい水をくみます。その水で母がぞうにをにます。旧の一月七日(二月十二日)には七草がゆをにました。七草がゆというのは,七日の朝早く暗いうちに前日取っておいた,なづなやだいこんやかぶをこまかく切ったのと,おそなえもちの頭を入れてにたおかゆで,体がじょうぶになるようにということで食べました。
旧の一月十五,十六日の二日間をもちい正月といって,十四日に山からとってきた「すの木(ならの木)」をわってその切り口に十二月とすみで書いて,「おにゅう木」を作って,おそなえもちといっしょに神様や仏様にあげます。みかんもいっしょにおそなえします。ほかに,すの木のかぶもとってきます。それを,「ぼく」といいます。かしの木のえだもつばきの木のえだもいっしょにとってきます。
すの木のえだには,もちを長く切ったものやだんごやこばんの形をしたおかしなどたくさんつるします。長く切ったもちは,いねのはをあらわし豊作であるように,おだんごは,かきやもものくだものがたくさんなるように,こばんの形をしたおかしをさすのは,お金がたくさんもうかるようにというねがいをこめたものです。
また,かしの木はまゆの形をしただんごをさしてえびす様にあげます。これは,かしてあげるほどお金がもうかるように,つばきの木は,火にあうと水をふきだすので火事よけのおまじないだそうてす。
旧の十五日の朝早くもちいの年をとります。この年とりがおそくなると田畑の仕事がおくれるといったそうです。この年とりがすんでからは,
○かみをとくと,もみまきの時にもみがまじる。
○針をつかうと,虫がさす。
○せんたくすると,もみがとんでしまう。
○菜のような青物を食べると,田に草がはえる。
といろいろ言われ,旧の十六日の朝,あづきのおかゆを食べるまで,これらの事は守らなければならなかったそうです。
旧の一月ニ十日は,「初えびすこう」といって,あま酒をわかし,かしらつきの魚をつけて,あづきめしをたいて,大根を輪切りにきったものと,こぶ,あげなどをにて,一まいのさらにあげて,えびす様におそなえしたそうです。そして,その日一日は,お金を使ってはいけなかったそうです。
おばあさんの話を聞いて,何かめいしんしゃないかな,だけどそれぞれ理由があっておもしろいなあ,きっと,今のように科学が発達していなかったので,いろいろ考えて,おいのりしたのだなと思いました。
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【関連】
◇チ金麦鍋スペシャルサイト(日清チキンラーメン)
◇瀧川オブラート
◇おくすりへっちゃら隊オブラーマン @oblarman(Facebook)