集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

「まきあげ」《村の行事 9》

秋1004。 朝から小雨が降り続きました。「停電のときに今日のような天気でなくてよかった。」と思う一日でした。  文集「こうやまき」から,「村の行事」の一話です。 ********    『まきあげ』 (文・巴小6年 男子)  学校から帰ってきて台所へ行くと,ぼくの大こう物のぼたもちを作っていました。はらがへっていたので,三つも食べました。 「このぼたもち,ほんやと正男さんの所へ持っていってくれるかなあ。」 と,母がぼくに言ったので, 「うん,いいよ。」 と答えて,かばんをおいて来て,じゅうばこにつめて,行きました。今年は,どんな物をくれるかなあ,と思いながら行きました。ほんやでは,三十円くれました。毎年マッチぼうと十円ぐらいくれるけど,今年の方が少しはましだと思います。正男さんの所では,せっけんを一つくれました。明日また,もう二けんくばるそうです。いくらもうかるかたのしみです。  こうして,秋の取り入れがすんでから,ぼたもちをくばることを「まきあげ」と言います。「まきあげ」というのは,豊作を神様に感謝するということだそうです。ぼたもちは,その年,春でも秋でもてつだいに来てくれた家にくばります。これは,むかしからのしきたりで,どうしてやるかは,母もわからないそうです。むかしは,ビッチュウ,くわ,かまをきれいに洗って,神様の所におき,ぼたもちを十三作ってそなえたそうです。今でいえば,耕運機を神様の所へおくわけです。豊作を感謝する,ということてすが,豊作てない時にも感謝しているので,むかしの人の考えはヘんだなあ,と思いました。  ぼたもちを配るのは,てつだいに来てくれた家に感謝する,ということです。てつだいに来てくれた家はたいてい,「てつだいに来てくれたで。」と言ってその家にてつだいに行きます。そして,こちらからぼたもちをあげると,またくれます。このように,こうごにやっています。  ぼたもちあげて,そのおれいでなにかかくれることを「としのみ」と言うそうです。この「とのしみ」というのは,「まきあげ」だけにはかぎらないそうで,なんでもよいそうです。今までぼくがくばった所では,マッチのぼうとか,りんご,みかん,おかし,せっけんなどをもらいました。このごろではお金が多くなって来ました。去年だかは,五けんだか配って百五十円ぐらいくれて,全部ぼくがもらいました。配るのは毎年,四けんか五けんですが,このもらう時は,なにをくれるかなあ,と戸ま口のへんで考えながら,まちどおしくてそわそわしています。じゅうばこをもらい,はこをふってみてたりすると,なかみがだいたいわかります。りんごなんか,大きいので,じゅうばこにはいりきらないのでわかります。わからない時は,家でひらくのがたのしみでしょうがありません。三年生くらいからやっていますが,六年になってもやっぱりたのしみです。ひらいてみて,お金の時はぼくがもらってしまいます。むかしは,じゅうばこのなかみは,マッチぼう十本くらいか,半紙一まいだったそうです。よくてもマッチ小ばこ一はこぐらいだったそうてす。毎年この「まきあげ」はたのしいです。  こうした,古いしきたりをやっているわけですが,だんだん,めんどくさいだかしれませんが,むかしとは,やり方がちがって来てかんたんになっています。「まきあげ」でもくわなどを洗って神様の所へおくなどとかはぜんぜんやらなく,ただ,ぼたもちを配るだけになって来ています。ただ,交かんしているようなものだけなんだから,やめてしまえばよいとも思いました。でもやっぱり,そのうちにたぶんなくなる,と思いますが,ぼくは,古くさいことでも気持ちというものがこもっているので,あってもよいと思います。「まきあげ」て言えば,「てつだいに来てくれて,ありがとうさま。」と言う気持ちをこめているので,やっぱりあってもよいと思います。  「まきあげ」のようなことは,ほんとうになくなって来ました。これからのために,と言うことならやめてもしょうがありませんが。「まきあげ」のような,古いこともできたらつづけたらいいと思います。 ********  この言葉を知りませんでした。  内容を読んで,「農作業をお手伝いする」「お礼を配る」ということは,子供の頃には行われていました。  農作業の機械化が進み,徐々に「お手伝いに行く,来る」とう人の動きが無くなってきたようです。  昔の風習が,今は,どのような形になって続いているでしょうか。あるいは,消えてしまっているでしょうか。  みなさんのところでは,いかがですか。 【おまけ】  今日(10月4日)は,「イワシの日」です。  「1(イ)」「0(ワ)」「4(シ)」の語呂合わせから,一般社団法人いわし普及協会が,1989(平成元)年にイベントを開催したのが由来とされています。  体に良い栄養素を多く含み,塩焼き,煮物,干物から加工食品まで幅広く食用にされるまいわしです。食べていますか。   ◇10月4日 イワシの日(なるほど統計学園) 【参考;台風25号の進路】
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