「せつぶん」《村の行事 7》
朝,窓に“結露”がありました。冷え込みがあったようです。
空には青空が広がっていました。日中は“強い日差し”で,停めた自動車内は“暑く”なっていました。しかし,室温から感じるほど気温は高くなく,秋の深まりを感じました。
綺麗な青空のまま「この天気が続く」と思える天候でしたが,それも叶わず,明日は雨の予報です。次の日には台風24号が通過していきます。
週末の予定を狂わす迷惑な天候です。困ったことです。
秋の深まりに,山上憶良の句。
最新の台風NEWSならウェザーニュース
『 秋の野に 咲きたる花を 指折り かきかぞふれば 七首の花 萩が花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝顔の花 』文集「こうやまき」から,「村の行事」の一話です。 時期ではありませんが,掲載順に従い「節分」の話です。二人の話が続きます。小学1年と小学6年です。 まずは1年生からです。 ******** 『せつぶん』 (文・巴小1年 男子) ぼくのうちでは,むかしせつぶんのとしとりには,つぎのようにしてとったそうです。 山へいって,あせぼ,くろもみじ,えびづる,ぐみの木などをとってきて,それをたきぎといっしょにしてごはんをたいて,かみさまをまつります。 くろもみじの木には,たつくりのあたまをさしてやいて,つばをかけていえのいりくちへさしました。それは,おにがうちへはいってこないように,まよけにしたのだそうてす。 また,あせぼの木へ四つ目かごをつるして,その中へわらぞうりをいれて,いりくちにおいたそうです。これは,たくさんのかごの目が,そとをにらんでいて,いっぴきのおにでもいえの中へいれないようにしたのだそうです。 まめまきのまめも,あせぼのはをいれたり,くろもみじのはをいれていりました。おにがきらうにおいがつくからです。 そのまめをますにいれて 「おにはそと,ふくはうち。」 といいながら,うちじゅうににまきます。 あとから,そのまめをひろって 「ことしもまめではたらけますように。」 といってたべたり,ほとけさまにもあげました。 ぼくのうちでは,せつぶんには,かならずあじごはんをたいて,ほとけさまにあげることにきまっています。ことしもそうしました。 ******** 小学1年の子が,「あせぼ,くろもみじ,えびづる,ぐみの木」と山で採ってくるものをあげています。 今の子は,それぞれ分かるでしょうか。 子供達が自然のなかで体験する機会が得られるよう,大人や社会からの意図的な仕かけが必要です。 みなさんの周りでは,いかがですか。 【参考;台風24号の進路】