「豆造づか」《作手村のむかし 9》
天気のよい一日。お出かけでした。
文集「こうやまき」(1970年・刊)から,「作手村のむかし」の9話目です。
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『豆造づか』 (文・菅守小6 男子)
上菅沼のぼくの家から,五・六百メートルほどの上で川をこえ,五十メートルぐらい山をのぼると,そのたらりに「豆造づか」という所がある。そのへんは,ひのき林でところどころから光がはいるぐらいに,うすぐらい所である。
今から約五百年ぐらい前の話だそうだ。昔,この地方は,今でいう春分の日近くになると,山を焼く習慣があった。そのころ,山は自分のものはほとんどなく,部落または村で共同でやっていた。焼くのは,草をつくるためで,草は家ちくのえさにしたということだ。
その日,雨が少しふっていたが,山焼きをした。雨がふっていたので,みんなみのやかさをつけてやった。その中に,遠い所からやとわれて働きにきていた,豆造という人がいた。運悪く,山焼きの火が豆造のみのに燃えうつったが,みのをにがなかったので,ころがりながら焼け死んだそうだ。
人々は,豆造の死んだ所に石をつんで,つかを作った。そして,現在では,もう石もなくわからなくなってしまい,豆造づかという地名だけが残っている。
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【今日の小咄】
「 ◯ ん こ 」
あなたは,○の中に何を入れますか?
考えられらのは,う,ち,ま,え,が,ぶ,め,き,わ,て,あ,などです。
小学生が「う」。
中学生が「ち」。
高校生が「ま」。
運転初心者が「え」。
親父は「が」。
文学少女が「ぶ」。
昭和の遊びは「め」。
金持ちは「き」。
めざましテレビは「わ」。
プリンセスは「て」。
甘党は「あ」。