集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

「夏やけ」《作手村のむかし 8》

植物0524。 天気の良い日になり,気温が上がりました。でも,高原であり爽やかな一日でした。  先日,つくで交流館の敷地内に蒔いた「奇跡のひまわり」が芽を出し,密集してきたので,移植と間引きをしました。  やせた土地ですが,“元気な花”をつけるように育つよう世話をしていきます。   文集「こうやまき」(1970年・刊)から,「作手村のむかし」の一話です。   “悲しい話”が続きます。その話で昔の人が“いい伝えた”ことは,当時の児童・生徒の聞き取りや文章で伝わっていますか。 ********    『夏やけ』 (文・開成小6年 女児)  むかし,田原のお寺の近くに法泉寺という池がありました。その近くにはたを織る娘がいました。ところが,糸がもつれて,どうしてもはたを織ることができませんでした。どうしてはたが織れないのかわからないので,娘は考えあぐねてしまいました。娘は、糸のもつれる理由がわからないので,とうとう法泉寺という池にとびこんで死んでしまいました。  その後,その娘は大じゃになりました。そして,その池から出て,東へ,東へと,今の長根山の近くを通りました。  それは,ま夏の暑い日ざかりでした。その時,ヘビのうろこのまさつ熱と,太陽の熱で山火事がおきて,その地方が焼けました。そこでその地方を夏やけといって,今でもあります。  ところが,大じゃはその火事の熱さにたえきれずに,川へにげこみました。その川は,深いふちとなっていたので,しばらくそこに住んでいたということです。  ところで,ヘビは川に長く住むことができないので,亀に姿を変えて,その淵からいずこへともなく出て行ったということです。そこで,その淵を亀出口といっております。そこは,現在,黒瀬の開拓地の平松橋から,100メートルぐらい下流ですが,河川改修で淵というおもかげはありません。 ********