再読 『エミール』(ルソー・著)
雲のない空は,綺麗でした。暖かいより“暑い日”となり,「今年最高」というところが多かったようです。
今日4月22日は「アースデイ」(地球の日)です。
地球環境について考える日として提案された記念日で,2009年の国連総会で「国際母なる地球デー」とすることが採択され,翌2010年から実施されています。
“地球”のこと,考えましたか。
教育改革の推進,学習指導要領の改訂,いじめ・不登校等の増加…
それぞれに対応や解決を求められ,教育に携わるみなさん,そして保護者や地域の方々が悩み,取り組みをされています。
そうした課題や問題ついて,いろいろな教育者や実践者が“提案”をし,それを取り入れています。
でも,人は…,子供は…,簡単には動きませんし,変わりません。
18世紀の哲学者 ジャン=ジャック・ルソーの『エミール』(岩波文庫)は,「近代教育学のバイブル」と言われ,今も多くの人に読み継がれている本です。
ルソーは「近代教育思想の祖」とも呼ばれますが,この“近代教育”が,現代に合うのか疑問をもつかもしれません。
けれども,今だからこそ,『エミール』から学ぶこと,考えをもつことは多いように思います。
○ 人は子どもというものを知らない。子どもについて,まちがった観念をもっているので,議論を進めれば進めるほど迷路にはいりこむ。 ○ 教育は自然か人間か事物によって与えられる。わたしたちの能力と器官の内部的発展は,自然の教育である。 ○ 植物は耕作により,人間は教育によって作られる。 ○ 世界でいちばん有能な先生によってよりも,分別のある平凡な父親によってこそ,子どもはりっぱに教育される。 ○ 自然はけっしてわれわれを欺かない。われわれ自身を欺くのは,常にわれわれである。 ○ 自然を見よ。そして自然が教える道をたどっていけ。自然は絶えず子供をきたえる。さまざまな提言があり,論議がなされています。 それぞれに,子供の成長や将来の日本を考えてのものです。 そこに,“しっかりした軸”や“揺るぎない柱”をもって対話をしていきたいものだと思います。 そうした“軸”について,ルソーが語りかけてきます。 いかがでしょう。 【図書】 ◇『エミール〈上〉』(岩波文庫) ◇『エミール〈中〉』(岩波文庫) ◇『エミール〈下〉』(岩波文庫青) 「再読」としながらも,上中下3冊を読み切れてはおらず,記事にするのは厚かましいですが,お許しを。 【関連】 ◇地球の日(アースデイJP/Earth Day Japan)