初めての作文(1984年)
早い時間から雨が降り出すか思っていましたが,日中は小雨が降る程度でした。
また「気温が下がって寒くなる」とのことでしたが,当地ではそれほどではありませんでした。
でも,夜は冷えるのでしょうか。
気づけば,10月も半ばです。子供達の学校生活は,後半に入っています。その学年の学びが“充実する”時期です。
小学1年生,中学1年生は,入学・進学のときに“気持ちが成長”します。そして,夏休みを過ぎると“心も体も大きく成長”します。
そうした中で,小学1年生も2学期になると「文章」を書くようになります。これまで「話す」ことで表現してきましたが,その思いや言葉を「文字」にしていきます。
小学1年生が9月に,初めて「ちかごろかわったこと」の作文を書きました。それを伝える学級通信の記事(1984年9月)です。
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この話の一番初めに「ちかごろ」「かわった」って,どういうことか聞きました。
『「このごろ」ということ』という答えでした。
『「ちがった」「ちがう」ということだ』でした。
変わったり,違ったりしたと思うのは,どういうとき?
「もっと前と,比べたとき」
「他のものと,比べたとき」
こういうときに,変わったことが見つかるんだね。
じゃあ,こどで見つけるのかな?
たくさん出てきたぞ。
・がっこう ・いえ べんきょう ・あそび ・ひろば ・こうえん ・そと ・みち ・にわ ・くさむら かわ ・じめん ・き ・くも ・そら ・くるま ・ふろ
──いろいろあるもんだね。どこかでみつかりそうだね。
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続けて,前年の一年生が書いた作文を紹介して(読んで),ポイントを4つ示しました。
この学級通信から3日後,初めての「ちかごろかわったこと」の作文を書きました。 その日の学級通信は,
この学級通信から3日後,初めての「ちかごろかわったこと」の作文を書きました。 その日の学級通信は,
今日,初めて「ちかごろかわたこと」を書きましたね。 どんなことを書いたのかな。家に帰ったら,家の人に,どんなことを書いたか,お話してあげましょう。と書き出し,日記を紹介しています。 書いた作文は間に合いませんので,「ちかごろかわったこと」を思い出したり,広げたりできそうな日記を選んでいます。そこには,
ちょっと,Aくんの文を読んでみよう。 「まいにち」帳(日記)の文だけど,新しいことと,今までのことを,比べているし,自分の予想も,ちゃんと書けているね。とリードを書きました。 家庭には,
今日,「近ごろかわったこと」を書きました。まだ,原稿用紙の使い方が不十分ですし,文字も心配です。でも,その子らしさは,文章に表れていると思います。 全員の文章を紹介できませんが,順に学級通信で紹介します。と伝えました。 この作文「近ごろかわったこと」は,国語の授業ではなく,“子供”を知る術の一つです。表現や文字の上手さを求めるのではなく,“心の現れ”に注目しました。そして,毎月書いていました。 発達障害,いじめ,不登校,自殺… 今のような時代こそ“価値がある”ように思います。今,この取り組みをされている先生がいるのでしょうか。 「仕事が増える…」のではなく,「この先のAやB,Cをしなくてよくなる」のです。 そう思っています。 先生,これからでもできますよ。試してみませんか。