『この世界の片隅に 上・中・下』(こうの史代・著)
今日もよい天気でしたが,当地では“寒い”一日でした。
週半ばは雨や曇りの予報となっています。当地の“気温が上がる”のは,いつになるかな。
今日は,二十四節気の一つ「芒種」です。芒(のぎ)をもつ植物の種を蒔くころです。現在では,すでに種蒔きは終わっています。
また,ちょうど梅雨に入るころで,少し蒸し暑くじめじめする時期となります。
この作品が映画になることを知ったのは,クラウドファンディングで費用を集めようとした頃でした。
そして,主人公の声を“のん(能年玲奈)”さんがすることになって,話題が広がったような,避けているような…。
そして「公開」となっても,上映館は少なかったようです。当地の近くで公開が始まったのも遅かったとようです。
“話題の映画”となった作品の原作『この世界の片隅に』(双葉社・刊)は,上・中・下の3冊です。
「上」の表紙をめくると「この世界のあちこちのわたしへ」と一行。
“あちこちのわたし”とは,どこにいる,行こうとしている,のだろう…。
「中」のはじまりは,「元モガ(モダンガール)」の姿です。
この元モガは,嫁ぎ先のお姉さん。苦労しているようです。
「第23話 20年正月」は「愛國いろはかるた」です。
“「い」は「伊勢の神風敵国降伏」”から,いろは順に“「す」「すぐれた國柄世界が仰ぐ」”まで載っていますが,これまで聞いたことがないので,絵や言葉が“そのまま”なのかは分かりませんでした。
戦時の言葉が並びますが,こんなのもありました。
「ち」 「ちいさいこと から 大きな發明」 「こ」 「ことばは 正しく はっきりと」今も生きる言葉だと思います。 こんな話題を出すと,「戦時の…」と教育勅語の論議のように言われるのでしょうか。 “大切”の取り扱いが難しい…。 主人公のすずさんの暮らしに,今そして自分を重ねながら読み進めると,新しい姿が見えてくるような気がします。 お子さんと一緒に読んで,夏に向けて“平和”を考える話題にいかがですか。
目次 「上」 冬の記憶(9年1月) 大潮の頃(10年8月) 波のうさぎ(13年2月) この世界の片隅に 第1回 18年12月 から 第11回 19年7月 「中」 第12回 19年7月 から 第28回 20年4月 「下」 第29回 20年4月 から 第41回 りんどうの秘密(20年10月) … 第44回 人待ちの街(21年1月) 最終回 しあはせの手紙(21年1月)