『中学校 数学指導の疑問 これですっきり』(岡崎市算数・数学教育研究部・編著)
朝,雨は上がっていましたが,また降り出しそうな雨雲の広がる空でした。
暖かい朝でしたが,日中も曇っていて風があり,“寒い日”でした。
天気予報は,今夜から寒くなることを伝えています。気温変化に体調を崩されないようにお気をつけください。
明日から2月。2016年度(平成28年度)も,残り少なくなってきました。
若い先生は,日々の授業で「これで良かったのかな。」「もっと良い方法はなかったかな。」など迷いながらの日々でしょうか。それとも,「しっかりできた。」と納得できているでしょうか。
また,4月から教壇に立つことになった人は,「何を準備しよう。」「何が分からないのか分からない。」と気ばかりが焦っているかもしれません。「まずはこの一冊から。」と薦められた本を読んでいるでしょうか。
中学校数学の指導上の疑問にQ&A形式で明快に答えるという『中学校数学指導の疑問これですっきり』(黎明書房・刊)は,数学の先生にオススメです。
「数と式」が51問,「図形」が30問,「関数・統計」が36問,「共通」が19問,「ノート指導・板書」が13問の149のQ&Aにまとめられています。
岡崎市算数・数学教育研究部では,以前に『新・算数指導の疑問これですっきり It’s OK!』(黎明書房・刊)を発刊しており,義務教育を通した算数・数学の「?」に答える姉妹本となりました。
ノートや板書の項では,具体的な書き方を示し,その意味や価値なども述べられており,“自己流の先生”は見直しに,“お子さんに教えるのに困っている親御さん”は真似するなどの参考になりそうです。
前著「算数指導…」では,数字や記号の書き方も載っています。こちらは若い小学校の先生に参考にしていただきたい内容です。
数学教育に携わる方・興味のある方,参考にどうぞ。
また,他教科においても“指導と学び”を創っていくヒントが見つかると思います。
ところで,「149のQ&A」よりも,あと1つ加えると切りがよいと思うのですが…。
そうした体裁よりも,
先輩の業績の上に立ち,「不易と流行」を私たちなりに形にすることができました。 (略) 今後の岡崎市算数・数学部を担って行くであろう多くの若い仲間とともにまとめ上げ,明確な進むべき指針を示すことができた(略)という実を大切にされたからでしょう。 岡崎市算数・数学教育研究部という組織の“力”,力量向上への“力”を感じる内容でした。
もくじ 監修のことば 発刊によせて はじめに 「数と式」の問題 第1学年「正の数・負の数」/第2学年「式の計算」/第3学年「式の展開と因数分解」 他 負の数をひく計算は、どのように指導したら効果的ですか。 式の展開と分配法則をどう説明すればよいですか。 他 「図形」の問題 第1学年「平面図形」/第2学年「図形の調べ方」/第3学年「図形と相似」 他 小学校で学習する「拡大、縮小」と「相似」とは何が違うのですか。 三平方の定理の証明で、生徒に分かりやすいものには、どのような証明方法がありますか。 他 「関数・統計」の問題 第1学年「変化と対応」/第2学年「一次関数」/第3学年「標本調査」 他 反比例で、の値が0にならない理由をどのように指導したらよいですか。 一次関数の利用で、生活に即した効果的な教材や授業展開はありますか。 他 「共通」の問題 数学科の授業で育てたいものは何ですか。また、小学校算数科と中学校数学科との学習内容の主な違いは何ですか。 他 「ノート指導・板書」の問題 生徒が自らつくるノートとするためには、どのような指導の工夫をすればよいですか。 他 参考文献 おわりに【関連】 ◇岡崎市現職研修委員会 算数・数学部 ◇『新・算数指導の疑問これですっきり―It’s OK!』(黎明書房・刊)