集団「Emication」別館

楽しく学び,楽しく活動する,笑顔の集団「Emication」。 ふるさとの自然,歴史,風俗などお伝えします。読書や豆知識の発信もしていきます。 活動する人,行動する人,その応援と支援をする集団「Emication」。

『スクープ!』(中村竜太郎・著)

花0129。 暖かい日になりました。  午後,上着がなくても活動するのに困らない気温でした。  今日,大阪国際女子マラソンペースメーカーが集団を引っ張っていました。  それを見ながら,スポーツと学習の“ペースメーカー”を考えてしまいました。  その話はまた。  「何かと話題を起こす文春」  こんな言い方をするのは失礼かと思いますが,マスコミやネットで“炎上”する話題のほとんどが週刊文春の記事から始まっているような気がします。  とは言っても,週刊文春を読むことはほとんどないので,「ネットによると…」「情報バラエティで…」という程度の感想です。  その週刊文春の記者であった中村氏が,話題となった出来事(スクープ)を述べている『スクープ! 週刊文春エース記者の取材メモ』(文藝春秋・刊)を読みました。  取り上げている話題を,目次から紹介します。
   目次 序章 第1章 「シャブ&飛鳥」スクープの舞台裏 第2章 高倉健に養女がいた! 第3章 渾身のスクープ NHK紅白プロデューサー巨額横領事件 第4章 地を這う取材 殺人事件の目撃者を探せ! 第5章 独占インタビューの取り方 第6章 夜の歌舞伎町に潜入取材せよ! 第7章 六本木で忽然と消えた女 第8章 歌姫・宇多田ヒカルの素顔 第9章 勝新太郎からの手紙 第10章 厳戒の編集部 オウム事件 第11章 テロの現場へ翔べ! あとがき
  スクープの話題に関心のあつ方や,週刊文春を読んでいる方は,とても興味ある話が満載なのだと思います。  ただ,気になっていた出来事があったわけではなく,「何で読んでいるんだろう」と思いつつも読みました。  高倉健氏の章で,「プライベートを切り売りすることをよしとせず,最後の最後まで「俳優・高倉健」としての美学を貫いた健さん」と,健さんの思いを承知しながら,それでも“小田剛一”の姿を追おうとする姿には,同意できませんでした。  それでも,“20年にわたるエース記者”だからこそ知っている舞台裏が綴られ,“新しい発見”にわくわくする方も多いと思います。  雑誌記者の“仕事”を垣間見てみませんか。  本書のなかで,こんな記述がありました。
 週刊誌の記者は早朝から深夜まで取材に没頭する不規則な生活だ。しかし,私が明け方の取材を終えて編集部に戻ってきても,そこには誰かしらかならずいた。カタカタとタイプの音をたて徹夜で原稿を書く者,パソコンに突っ伏して寝ている者,原稿待ちの時間潰しで本を読む者…。
 これは“ブラック職場”そのものです。  でも,記者達は,そう思っていないと思います。  「ブラック○○」の声を否定しませんが,それに応えて“改善”することが良いことなのかは迷います。  「向上」「成長」「上昇」「改良」…。これらは,“ブラック”ではなく使命感,成就感をもてる人が成せることだと思います。  その場に留まって「ブラックで…」と言うことは…。  本書とは関係ないことですが,いろいろ考えてしまいます。 【関連】   ◇中村竜太郎 ジャーナリスト (@ryudrajp69)Twitter)   ◇週刊文春WEB 「週刊文春」公式サイト   ◇スクープの積み重ねがつくった週刊文春 『スクープ! 週刊文春エース記者の取材メモ』 (中村竜太郎 著)(本の話WEB) 【おまけ】  一度は行ってみたい…。