「盆踊り」歌。
朝から曇り空で小雨も降ってくる天気でした。午後になり日差しも感じられるようになりました。
手元に,『盆踊歌集(手踊り唄)』という小冊子があります。
発行時期が書かれていませんが,タイプ打ちの原稿を印刷(謄写?)したもので,ステープラー(ホチキス)留めされており,昭和の後半のものでしょうか。
盆踊りの時期ではありませんが,貴重な資料を記録しておくように,少しずつ紹介していきます。
表紙には,団扇を持って踊りを楽しむ男性と男の子,女性と女の子の版画が載っています。
********************** 祖先の人々が開拓してくれた土地を護り,ひたすら村の平和と子孫の繁栄を願って伝統ある盆踊りをみんなで踊りましょう。 **********************と,呼びかけの言葉も書かれています。 最初の3曲は,盆踊りを進めるための唄です。 ○「輪づくり」…踊りながら輪をつくる。歌詞はつづきのよいものを次々と選ぶ。 ○「踊りかえ」…他の踊りに変えようと思う時は,踊りながら「なんと皆様踊りあきやせぬか△△踊りと変えまいか」と歌いながら変える。 ○「音頭渡し」…踊りながら音頭とりが変わる。
『輪づくり』 踊らまいかよ 三人でなりと 四角三角そばのなり そばがよいか うどんがよいか すこしゃ切れても そばがよい 信州信濃の新そばよりも わたしゃ主さのそばがよい 『踊りかえ』 なんと皆様踊りもあきゃせぬか △△踊りとかえまいか こんな踊りはまたあきました 他の踊りに変えまいか 他の踊りは何にしましょうか 主のすいたるものがよい 『音頭渡し』 渡 音頭とる子がとりくたぶれて 音頭渡すよ御連中に 受 音頭とる様がお疲れなれば 少しゃ音頭の息つぎに 渡 音頭とる子が一寸用ができた 音頭渡すよ若い衆に 受 音頭とる様が御用事ならば 少しゃ音頭の代理するこの後に,唄が続きます。 短い歌から始まり,数え歌,手踊り唄は,数ページにもなる長い歌です。 おそらく踊りも入った映像が残っているでしょうが,それを目にすることはありません。 学術資料として“大切に保管”され,後世に残されていくのでしょう。 良いことです。そう思います。 盆踊りの資料に限らず,先人は苦労して収集し,残し,保存されています。 しかし,今の時代は,さらに,それらを“活用”できる保存をすることが求められていると思います。 東日本大震災から5年が過ぎ,その日のこと,その後のことを「記録する」「保存する」「伝える」考え方や方法が,以前とは大きく変わってきています。 その対象は,何も「震災」や「災害」だけではないはずです。 「今」「未来(あす)」を創るために,「古・昔・旧・過…」の活かし方を工夫したいものです。 【今日の一言】夢は,見るものじゃなくてかなえるもの。